世界のソーシャルキャンペーン WORLD’S SOCIAL CAMPAIGN

このブログではこれまでの常識に「ひとつまみの非常識」を加えることで世界中で話題となったソーシャルキャンペーン事例を、和訳文付きでご紹介。NPOや起業家等、社会をよりよくしたいすべての人のヒントになれば幸いです。

イシューの認知向上

政府の弾圧により、廃刊に追い込まれた新聞が蘇る【カンヌ2023受賞作より】

UnsplashのBank Phromが撮影した写真 ️ 今年もよろしくお願いいたします 最近生活のリズムや、世界に対する考え方に変化があり、今年は更新頻度も少し抑え目に、シンプルに、のんびりと更新していこうと思います。 今回ご紹介するのは「世界的クリエイティビ…

ブラジル政界を揺るがした、政治家の支出開示プラットフォーム【カンヌ2023受賞作より】

UnsplashのKenny Eliasonが撮影した写真 ️ 政治家のサイフを国民のスマホにつなげたイノベーション あなたがある国の政治家だったとします。そして、その権力のおかげであなたは好きなことがなんでもできてしまいます。税金を使って支給される活動費も、どん…

クルマの安全性は男性優位だった!ボルボが社会の盲点をついた衝撃的なキャンペーン【カンヌ2019受賞作より】

UnsplashのChris Martinが撮影した写真 ️ クルマの安全は、男性の体を基準にデザインされていた 長年このブログをやっていると、時折「あれ、なんでこんなすごいアイデアを紹介してこなかったんだろう」と思うことがあります。もちろんその時の仕事の状況や…

ソーシャルメディアの悪影響から子を守るために作られた、 Doveのメッセージフィルム(後編)【カンヌ2023受賞作より】

UnsplashのMalte Helmholdが撮影した写真 ️ 前回ご紹介したムービーの背景と結果をご紹介 この記事をお読みになる方はぜひ、本記事の前編となる「Cost of Beauty / 美の代償」という3分ほどのショートムービーを紹介している記事をご覧ください。こちら、パ…

ソーシャルメディアの悪影響から子を守るために作られた、 Doveのメッセージフィルム(前編)【カンヌ2023受賞作より】

UnsplashのDuoNguyenが撮影した写真 ️ 万国の親や教師が悩む、ネット動画と子供の適度な距離 先日、イタリアで教師をしている人と知り合う機会があったのですが、イタリアでも子供たちのネット動画視聴が問題になっていて、隙を見せるとすぐに見始めるし、見…

自殺者についての私たちの”思い込み”を鋭く突いた英国発キャンペーン【カンヌ2023受賞作より】

UnsplashのLukas Rychvalskyが撮影した写真 ️ 今年のカンヌライオンズを揺るがしたビッグ・インサイト 皆さんは、日々の暮らしの中で自分がどれぐらいの思い込みに囚われているかを数えてみたことはあるでしょうか? 答えは「ほぼ無限」です。蛇口のハンドル…

よりインクルーシブなスポーツ環境を実現すべく、ライバルたちを巻き込んだアディダス【カンヌ2023受賞作より】

UnsplashのCapstone Eventsが撮影した写真 ️ ニューロダイバーシティ(神経多様性)をスポーツにも 皆さん、ニューロダイバーシティという言葉をご存知でしょうか?詳しくは以下のリンクからご覧いただければと思うのですが… ideasforgood.jp この記事による…

ダウン症への理解促進と、歴史的事実を結びつけたシャルル・ド・ゴール空港【カンヌ2023受賞作より】

UnsplashのSimon Champagneが撮影した写真 (ちょっぴり良い)歴史的事実は、人の良心を惹きつける 大河ドラマが結構好きです。ひとつの大河だけでなく、何本も違う世界線の大河を見ることで、例えばある大河では信長が承認欲求の塊のように描かれていたかと…

手をこまねいているうちに、ツバルは沈む【カンヌ2023より】

UnsplashのMarkus Spiskeが撮影した写真 東京も気候変動を実感する猛暑です 8月も目前ですが、暑いですね…。そしてここ2〜3年はいよいよ、夏になる度に平均気温上昇の影響を日本のあちこち、世界のあちこちで実感するニュースが増えている気がします。 し…

生険加入率の低いNZ国民が目覚めた!びっくりコラボレーション【カンヌ2023より】

UnsplashのAarón Blanco Tejedorが撮影した写真 カンヌライオンズ2023の受賞作紹介、はじめます ヤー!パワー!今年も世界のクリエイティビティの祭典、カンヌライオンズ2023が閉幕しました。まだグランプリ受賞作をざっと甘噛みしている状態ですが、やっぱ…

ゲーム業界におけるジェンダーギャップを「ゲームで可視化」したキャンペーン【カンヌ2022より】

UnsplashのTim Mossholderが撮影した写真 カンヌライオンズ2022の受賞作の紹介、これにて終了 さあ、来週は「世界的クリエイティビティの祭典」カンヌライオンズ2023です。我慢しきれずたくさん受賞しそうな、有力なアイデアをいくつか覗いてみましたが、ポ…

【名作探訪 その6】欧州唯一の原始林を伐採から救うべく、ゲームの力を活用したグッドアイデア

Unsplashのkasiaが撮影した写真 うろ覚えで知った気になっていた名作、ちゃんと見ます! 私は大学4年生だった1996年の「国際広告祭」時代からずっと世界のクリエイティビティの祭典、カンヌ国際クリエイティブ祭の受賞作品を追ってきた変わり者なのですが、…

【名作探訪 その5】飲酒運転を予防するため、伝説のF1レーサーが登場

UnsplashのGerrie van der Waltが撮影した写真 飲み会が復活しつつある今だからこそ GW開けから新型コロナウイルスが5類感染症へと移行し、自分の会社にも徐々に賑やかさが戻ってきている気がしております。夜の街も人が増え、会合の機会も増えてきました。…

【名作探訪 その4】家庭内暴力の発生源 - スタジアムで女性たちが立ち上がる

UnsplashのNicholas Greenが撮影した写真 サッカー観戦中の飲酒が引き金となる南アフリカの家庭内暴力 名作探訪も第4弾となりました。意外とまだまだ紹介していない過去の名キャンペーンがありそうなので、このまま探訪を5〜6回続ければ6月下旬に発表さ…

【名作探訪 その3】女性の地位向上のため、アダルト雑誌をXXした取り組み

UnsplashのBrooke Larkが撮影した写真 訴えた?それとも…?答えは解説ビデオをご覧ください 名作探訪も第3弾となりました。今回は2019年の国際女性デーにポーランドにてマスターカードなど、複数の企業が力を合わせて行った、女性の地位を向上させるための…

【名作探訪 その2】交通事故の衝撃を人体で”視覚化”したキャンペーン

UnsplashのMae Dulayが撮影した写真 本ブログお休み中(2016~19)の名作をもうひとつ 前回の記事では、後のBlack Lives Matterムーヴメントの爆発につながる、2018年に行われたナイキのキャンペーンをご紹介しました。今回は、2016年にオーストラリアの交通…

【名作探訪 その1】ブランドがトランプに楯突いた!マーケティングの一線を越えたナイキの名キャンペーン

UnsplashのJosh Reddが撮影した写真 ブログお休み中(2016~19)の間の名作をひとつ 2014年に個人的な趣味で始めたこのブログですが、海外駐在中の2016年から4年間はほぼ開店休業状態を続けておりました。この休業期間中ももちろん、世界からはいくつもの傑作…

女性のDV被害を防ぐために、ドラマを活用したチョコレートブランドのキャンペーン【カンヌ2022より】

UnsplashのNadine Shaabanaが撮影した写真 女性史月間の3月をスルーしてしまいました バタバタしているうちに4月になってしまいました。今回のトピックを考えていたときに、ふと3月が女性史月間だったことを思い出し、「しまった!」と思いつつ今回はこのテ…

黒人のビジネスオーナーをサポートし続けるGoogle【カンヌ2021・22より】

UnsplashのVonecia Carswellが撮影した写真 継続自体に価値がある 私がこれまで紹介し続けているキャンペーンの中には、アイデア自体は素晴らしく、続ければ社会に変化を与えうるものなのに単発の活動で終わってしまい、結局は賞を獲得し、評価されることだ…

「母のチカラ」でティーンの課題解決に挑んだキャンペーン【カンヌ2022より】

UnsplashのAdam Wingerが撮影した写真 子供にとっての一番のインフルエンサーは”親” 私はふたりのティーンエージャーの親ですが、正直、彼らがスマホやタブレットで日頃何をみているのか皆目見当がつきません(もちろんペアレンタルコントロールは噛ませては…

黒人の子供たちを砂糖の過剰摂取から守ったアメリカのキャンペーン【カンヌ2022より】

UnsplashのMyriam Zillesが撮影した写真 カギはユニークなオリジナル・キャラクターの活用 日本はキャラクター大国だといわれることがあります。確かにご当地ゆるキャラからさまざまなブランドのマスコットまで、その種類は豊富であり、おそらくひとつのキャ…

貧困問題打開のため、立ち上がったインドのストリートキッドたち【カンヌ2022より】

UnsplashのTapishが撮影した写真 *写真の子どもたちは本記事の内容とは無関係です ブランドを”ハック”し、課題解決に巻き込む新手法 さて、今年もあっという間に12月になり、赤い羽根が目印の歳末助け合い運動が始まりました。公式サイトを調べてみると、こ…

動物実験に対する"No"を絶妙のバランスで描いたストップモーションアニメ【カンヌ2022より】

UnsplashのСтепан Галагаевが撮影した写真 思いは相手に伝わって初めて成立する 自分がコミュニケーションの世界に就業していちばん良かったと思うことは、自分の思いを一方的に伝えるだけではほとんどの場合まったく意味がない、ということを学んだことです…

eスポーツで更生を!史上初の刑務所eサイクルチーム【カンヌ2022より】

UnsplashのEmiliano Barが撮影した写真 インクルーシブの波は、塀を越える 古今東西、罪を犯した人はそれを償い、更生する必要があります。しかし、映画「ショーシャンクの空に」でも触れられていた通り、刑務所にいることで外部との人間関係が失われてしま…

女性たちの「泳ぎたい!」を応援したドバイでのキャンペーン【カンヌ2022受賞作より】

UnsplashのLi Yangが撮影した写真 最大公約数を取る時代から、誰も取り残さない時代へ このブログでも何度か書いていますが、時代の考え方は、ここ10年で大きく変わりました。 ひと昔前までは「大多数の人にとってより良い品を、より安く」という、大量生産…

世界的キャットフードブランドによる、珊瑚礁再生のためのキャンペーン【カンヌ2022受賞作より】

UnsplashのFrancesco Ungaroが撮影した写真 先週に続き、海の環境問題への取り組みについて 先週ご紹介した「プラごみ」だけが海洋が抱えている問題ではありません。海は気候変動により世界的に水温が上昇、結果、海中の生態系にも大きな狂いが生じ始めてい…

女性が避妊薬を服用する権利を広げた、ホンジュラス発のキャンペーン【カンヌ2022受賞作より】

Photo by Becca Tapert on Unsplash 避妊の手段が制限されている日本でも参考になる発想 この世に完璧な社会など存在せず、どのコミュニティにも進んでいる部分と、遅れている部分が存在します。日本の場合、避妊にまつわる分野が世界的に見て遅れている部分…

ゲームならではの没入感で、地球温暖化を実感させたブラジル発のキャンペーン【カンヌ2022受賞作より】

Photo by Kelly Sikkema on Unsplash 2週間、更新をお休みしてしまいました 最近何かと身辺が慌ただしく、気づけば更新に2週間穴をあけてしまいました。誰にお願いされているわけでもないので後ろめたく思う必要はないのですが、それでも「週一でブログを…

アメリカ発・銃規制反対派をチートした驚きのアイデア【カンヌ2022受賞作より】

Photo by Maria Lysenko on Unsplash 日本人には難しいアメリカ人と銃の関係 さて、今回はアメリカの銃規制を訴えるためのキャンペーンをご紹介します。日本に住んでいると、なぜアメリカの人々が銃を保持する権利にこだわるのかは分かりにくいと思います。 …

スウェーデン発・SDGs達成のために「共通の尺度」を作る果敢な試み

Photo by Pedro Henrique Santos on Unsplash 2030年まであと、たったの7年半 いよいよ、世界的クリエイティビティの祭典カンヌライオンズ2022まであと1週間。ということでこのブログで去年の受賞作をこれまでずーっと取り上げてきたのですが、ラストに紹介…