世界のソーシャルキャンペーン WORLD’S SOCIAL CAMPAIGN

このブログではこれまでの常識に「ひとつまみの非常識」を加えることで世界中で話題となったソーシャルキャンペーン事例を、時に和訳文付きでご紹介。NPOや起業家等、社会をよりよくしたい人たちのヒントになれば幸いです。

お湯で洗濯…が常識のアメリカ人の行動を変えたキャンペーン【カンヌ2022より】

UnsplashのJeremy Salleeが撮影した写真 実は「冷たい水」で洗濯する日本は少数派だった? 今を遡ること29年前(!)の8月。韓国の延世大学にて留学を始めた私は、住み始めた学生寮の地下にあるランドリーに洗濯をしに行きました。そこで驚いたのが洗濯機のデフ…

ディスレクシア(発達性読み書き障がい)はビジネススキル【カンヌ2022より】

UnsplashのJason Goodmanが撮影した写真 思い込みの”枠”を作り直す、リフレーミングのチカラ 人類の歴史上、楽しいばかりで人生を生き抜いた人はほとんどいないと思います。長い人生を振り返った時、概ね楽しかったな…と思うためには、時にはつまらないな、…

テック分野に潜むジェンダーギャップをやっつけろ【カンヌ2022より】

UnsplashのThisisEngineering RAEngが撮影した写真 STEM分野に起きているジェンダー格差に迫ったキャンペーン 皆さん、STEM教育という言葉をご存知でしょうか?Science(科学)とTechnology(技術)、Engineering(エンジニアリング)とMathmatics(数学)の4…

自国のスモールビジネスを救うべく、国民的スターが立ち上がったキャンペーン【カンヌ2022より】

UnsplashのDICSONが撮影した写真 2023年もどうぞよろしくお願いいたします このブログも途中、長いお休みを挟みつつ9年目を迎えました。ここ数年で世界は大きく対決モードにスイッチしてしまった感がありますが、今こそ武器ではなく、アイデアの力が我らを明…

見えてきた未来の兆し - 2022年のソーシャルキャンペーンを振り返る

UnsplashのAmbreen Hasanが撮影した写真 今年紹介したキャンペーンが示す、5つの「未来の兆し」 今年は今回合わせて44回、このブログに記事を更新させていただきました。毎週更新を志すこのブログ、今年はワクチンの副反応やコロナ感染、そして3年ぶりの旅…

黒人の子供たちを砂糖の過剰摂取から守ったアメリカのキャンペーン【カンヌ2022より】

UnsplashのMyriam Zillesが撮影した写真 カギはユニークなオリジナル・キャラクターの活用 日本はキャラクター大国だといわれることがあります。確かにご当地ゆるキャラからさまざまなブランドのマスコットまで、その種類は豊富であり、おそらくひとつのキャ…

人工音声の味気ない生成過程を、病に悩む人たちへの良い機会に変えたアイデア【カンヌ2022より】

UnsplashのWill Francisが撮影した写真 大手企業たちによる、素晴らしいパートナーシップ 皆さん、SDGsの最後の一つ(SDGs17)に「パートナーシップで目的を達成しよう」というものがあるのをご存知でしたか? 今の社会課題は、一握りの大金持ちからの施しや…

貧困問題打開のため、立ち上がったインドのストリートキッドたち【カンヌ2022より】

UnsplashのTapishが撮影した写真 *写真の子どもたちは本記事の内容とは無関係です ブランドを”ハック”し、課題解決に巻き込む新手法 さて、今年もあっという間に12月になり、赤い羽根が目印の歳末助け合い運動が始まりました。公式サイトを調べてみると、こ…

少女たちの精神を蝕むセルフィーの”負の側面”【カンヌ2022より】

UnsplashのCristina Zaragozaが撮影した写真 誰もが発信者になれる時代の新しい問題 私は子供の頃、まだインターネットは身の回りにありませんでした。漫画や映画を見ては、あぁ、自分も漫画家や映画監督のように何かを発信できる大人になりたいと思い勉強し…

動物実験に対する"No"を絶妙のバランスで描いたストップモーションアニメ【カンヌ2022より】

UnsplashのСтепан Галагаевが撮影した写真 思いは相手に伝わって初めて成立する 自分がコミュニケーションの世界に就業していちばん良かったと思うことは、自分の思いを一方的に伝えるだけではほとんどの場合まったく意味がない、ということを学んだことです…

たった5年の間に進化した、パラリンピアンに対する視線【カンヌ2022より】

UnsplashのAudi Nissenが撮影した写真 特別視から隣の人へ 英国のチャンネル4は、パラリンピックの度に体に障がいを持つアスリートの姿を印象的に切り取ったコマーシャル映像で、自局のパラリンピック放送をプロモーションしています。2016年のリオオリンピ…

IKEAに見る、消費財に対する世間の意識変化【カンヌ2022より】

UnsplashのRuoyu Liが撮影した写真 アラフィフ・カンヌウォッチャーから見た時代の変化 私は1998年に”世界的クリエイティビティの祭典”カンヌライオンズに惹かれて広告業界に入り、以来ずっとその受賞作をウォッチしてきました。2000年前後はセクシズム全開…

民主主義を守るためにレバノンの新聞社が実施した、鮮やかなアイデア【カンヌ2022より】

UnsplashのRoman Kraftが撮影した写真 デジタル時代だからこそ出てきた新聞の”価値” 全てがデジタル化していく中、新聞にはリアルな紙を使っている、というユニークさを持っています。 私も野菜を保存するときや、濡れた靴を乾かしたい時など、読み終えた新…

プラスチック容器を使い捨てさせないための、インド発のユニークな取り組み【カンヌ2022より】

UnsplashのJonathan Chngが撮影した写真 寝ても覚めてもプラスチック 先週は3年ぶりのF1日本グランプリ観戦のために記事の更新をお休みさせていただきました。晴天の土曜日から、雨に濡れた日曜日の決勝レースまで。観戦自体は素晴らしい体験だったのですが…

果物の廃棄部分を見事にアップサイクルしたDoleの取組み【カンヌ2022より】

UnsplashのPineapple Supply Co.が撮影した写真 リサイクルから、アップサイクルへ 思えば6月末に開かれた世界的クリエイティビィの祭典・カンヌライオンズ2022から既に3ヶ月が経ちました。あらゆる受賞作がインフレ的に評価される祭りの喧騒から離れ、落ち…

eスポーツで更生を!史上初の刑務所eサイクルチーム【カンヌ2022より】

UnsplashのEmiliano Barが撮影した写真 インクルーシブの波は、塀を越える 古今東西、罪を犯した人はそれを償い、更生する必要があります。しかし、映画「ショーシャンクの空に」でも触れられていた通り、刑務所にいることで外部との人間関係が失われてしま…

女性たちの「泳ぎたい!」を応援したドバイでのキャンペーン【カンヌ2022受賞作より】

UnsplashのLi Yangが撮影した写真 最大公約数を取る時代から、誰も取り残さない時代へ このブログでも何度か書いていますが、時代の考え方は、ここ10年で大きく変わりました。 ひと昔前までは「大多数の人にとってより良い品を、より安く」という、大量生産…

世界的キャットフードブランドによる、珊瑚礁再生のためのキャンペーン【カンヌ2022受賞作より】

UnsplashのFrancesco Ungaroが撮影した写真 先週に続き、海の環境問題への取り組みについて 先週ご紹介した「プラごみ」だけが海洋が抱えている問題ではありません。海は気候変動により世界的に水温が上昇、結果、海中の生態系にも大きな狂いが生じ始めてい…

海辺で飲みたいビールブランドによる、海辺を守るためのキャンペーン【カンヌ2022受賞作より】

UnsplashのAnastasia Palagutinaが撮影した写真 困った時の”ゲーミフィケーション” 各種メディアの取り組みにより、海に投棄されるプラごみが今のペースで増えると、2050年には海に浮かぶプラごみの総重量が海に住む魚の総重量を上回ってしまう、ということ…

女性が避妊薬を服用する権利を広げた、ホンジュラス発のキャンペーン【カンヌ2022受賞作より】

Photo by Becca Tapert on Unsplash 避妊の手段が制限されている日本でも参考になる発想 この世に完璧な社会など存在せず、どのコミュニティにも進んでいる部分と、遅れている部分が存在します。日本の場合、避妊にまつわる分野が世界的に見て遅れている部分…

気候変動に対する見事な”選択肢”を示した保険会社のキャンペーン【カンヌ2022受賞作より】

Photo by Matt Palmer on Unsplash 気候変動対策にも攻めと守りが この夏も世界的な異常気象が伝えられています。ここまで毎年、世界のどこかで異常が伝えられていると、特に自然との距離が遠い都会ではそれらの情報に慣れてしまいそうになりますが、気候変…

武力による文化財の破壊に対し、デジタルの力で立ち上がる【カンヌ2022受賞作より】

Photo by Max Kukurudziak on Unsplash 終戦の日を前に、人類の破壊について考える また、8月15日がやってまいりました。 アフター5に賑わう戦前の銀座の映像を見たことがありますが、そのきらびやかな夜景にふと「もし東京に大空襲がなかったら今の銀座はど…

メキシコの女性たちに「与信」で自信を与えたデジタルキャンペーン【カンヌ2022受賞作より】

Photo by Daniel Lerman on Unsplash デジタルは(時には落ちるが)役に立つ? 先日、リモートワークには欠かせない人も多いだろうMicrosoftのTeamsが世界的に落ちました。たしか半日余りで復旧したと記憶しているのですが、その日はデジタルがこの世界にも…

ゲームならではの没入感で、地球温暖化を実感させたブラジル発のキャンペーン【カンヌ2022受賞作より】

Photo by Kelly Sikkema on Unsplash 2週間、更新をお休みしてしまいました 最近何かと身辺が慌ただしく、気づけば更新に2週間穴をあけてしまいました。誰にお願いされているわけでもないので後ろめたく思う必要はないのですが、それでも「週一でブログを…

アメリカ発・銃規制反対派をチートした驚きのアイデア【カンヌ2022受賞作より】

Photo by Maria Lysenko on Unsplash 日本人には難しいアメリカ人と銃の関係 さて、今回はアメリカの銃規制を訴えるためのキャンペーンをご紹介します。日本に住んでいると、なぜアメリカの人々が銃を保持する権利にこだわるのかは分かりにくいと思います。 …

【カンヌ2022受賞作分析 第1弾!】「ポイ捨て」を善行にすり替えた見事なアイデア

Photo by John Cameron on Unsplash 今年のカンヌから、毎週ひとつずつアイデアをご紹介 さぁ、年に一度の世界的クリエイティビティの祭典、カンヌライオンズ2022が6月下旬に終わりました。それに関連する業務で時間が取れず、ブログの更新もしばらくストッ…

スウェーデン発・SDGs達成のために「共通の尺度」を作る果敢な試み

Photo by Pedro Henrique Santos on Unsplash 2030年まであと、たったの7年半 いよいよ、世界的クリエイティビティの祭典カンヌライオンズ2022まであと1週間。ということでこのブログで去年の受賞作をこれまでずーっと取り上げてきたのですが、ラストに紹介…

コロナ下の中南米にて、たくさんの商店主を救ったビール会社による試み

Photo by Kai Pilger on Unsplash 沈黙の2年間を振り返ってみる いよいよ、世界的クリエイティビティの祭典カンヌライオンズ2022まであと2週間。ということでこのブログでは今週と来週のあと2回、昨年の受賞作のご紹介を続けてまいります。 今回ご紹介するの…

同業者の命を守るために復活した「死んだはずのジャーナリスト」

Photo by The Climate Reality Project on Unsplash ディープフェイク技術を見事に活用 さて、世界的クリエイティビティの祭典カンヌライオンズ2022まであと3週間。ということで昨年の受賞作をできるだけ記録に残すべく、今週もご紹介を続けてまいります。 …

女の子”らしさ”のおかしさに世界を気づかせた2010年代のベストキャンペーン

Photo by Caroline Hernandez on Unsplash 無意識レベルにまで染み込んだ女性への偏見の”可視化”に成功 先日、世界的クリエイティビティの祭典、カンヌライオンズが6月末に行われるのを前にブログの過去記事を眺めていたのですが、本日ご紹介するキャンペー…