世界のソーシャルキャンペーン WORLD’S SOCIAL CAMPAIGN

このブログではこれまでの常識に「ひとつまみの非常識」を加えることで世界中で話題となったソーシャルキャンペーン事例を、和訳文付きでご紹介。NPOや起業家等、社会をよりよくしたいすべての人のヒントになれば幸いです。

eスポーツで更生を!史上初の刑務所eサイクルチーム【カンヌ2022より】

UnsplashのEmiliano Barが撮影した写真

インクルーシブの波は、塀を越える

古今東西、罪を犯した人はそれを償い、更生する必要があります。しかし、映画「ショーシャンクの空に」でも触れられていた通り、刑務所にいることで外部との人間関係が失われてしまった人間が、厳しい視線に晒されながら社会復帰し、新しく生き直すにはさまざまな困難が伴います。

この取り組みは、そんな塀の中に暮らす受刑者たちをeスポーツで外部の人々と繋ぐことで、彼らの更生と、社会復帰の大きな後押しとなった取り組みです。

ちなみにこの取り組み、世界的クリエイティビィの祭典・カンヌライオンズ2022にて、クリエイティブ・ストラテジー部門とPR部門で2つのグランプリを獲得するなど、大変高い評価を得たアイデアです。詳しくはぜひ、以下の解説ムービーをご覧ください。

「The Break Away -史上初の刑務所eサイクルチーム


www.youtube.com

【雑和訳】受刑者の声「僕たちがいつも聴く声は、だいたい”そいつらはそこに放っておけ、どうせ変わりっこないんだから”というものだ。確かに僕たちは過去に過ちを犯したかもしれない。だけど、それは変われない、ということではないんだ。僕たちが人間であることは変わらないんだ」/

ニュースキャスター「6人の受刑者による新しいサイクリングチームがあります。彼らはZwiftのバーチャルサイクリングプラットフォームで練習をしています」/ 文字 ”バーチャルなフォットネス・プラットフォームでできることについての我々の考えを広げてくれる取り組み - zwiftinsider.net" /

ナレーション:スポーツをみんなのものにする小売チェーンとして、デカスロンは6人の受刑者に、史上初の刑務所eサイクルチームのメンバーになるチャンスを与えた / タイトル:"The Break Away -史上初の刑務所eサイクルチーム"/

男性の声「これは記念すべきことだ。刑務所でオンラインで何かをする、だなんてね」 / 文字 ”外部の人たちとZwiftでレースを実行” /  ナレーション: 彼らはのけ者としてではなく、匿名のアスリートとして外部の人たちとZwiftでレースを行った」/

ポッドキャストのドキュメンタリーから抜き出された受刑者の声「そこでは、自分たちと同じように他の人たちも自転車に乗っているんだ」/ ナレーション&文字: 私たちはオンラインでスケジュールを公開して、Zwiftのコミュニティが彼らと走れるように調整した /

ポッドキャストのドキュメンタリーから抜き出された受刑者の声「南米や中国、英国に人たちにも会いました。彼らは世界中から集まってきているのです」/ ナレーション&文字: 鉄格子の向こうの受刑者たちと、社会とを結び直す。/

元受刑者のプロトライアスリート ジョン・ムカボイさん「最初にこの試みを聞いた時、彼らと走りたい、と思ったんだ。彼らにただ、外の世界の人々が彼らを気に留めていることや、更生を果たし、より良い暮らしを送ってほしいと願っていることを伝えたくてね」/

文字:130万ユーロ分の露出をアーンド・メディアで記録/ 文字: この取り組みは1,500万人に到達 /  

ナレーション&文字:この取り組みが受刑者たちのメンタルヘルスに与えたインパクトに関するポッドキャストも公開 /  ポッドキャストのドキュメンタリーから抜き出された受刑者の声「足が疲れ始めると、人々が励ましてくれるんだ。本当に素晴らしいな、と思ったよ」/

ナレーション&文字: バーチャルスポーツの本当の力を証明/ ライブ・ニュースレポート「ベルギーの法務大臣と5人の法執行者たちが、6人の受刑者たちと競います!」/

文字: ライブ中継で受刑者たちと競った後、法務大臣はこの取り組みをベルギー中の刑務所に拡大することを決定した / 法務大臣「これは、より意義深い更生を目指す私の長期ビジョンの一部となることでしょう」/

ロゴマークデカスロン

eスポーツの可能性を広げたナイスアイデア

いかがでしたでしょうか?eスポーツというとド派手な会場でプロのゲーマーたちが技を競う…という方向にどうしても思考が行きがちですが、リアルなスポーツだと超えられない「物理的制約」を、ひらりと解決してしまうeスポーツには、今回の「受刑者の更生」のみならず、まだまだ自分たちが気づいていない方法によってソーシャルイシューを解決する、大きな可能性が眠っていそうです。

いやぁ、アイデアって本当にいいもんですね。それでは皆さん、また来週!