世界のソーシャルキャンペーン WORLD’S SOCIAL CAMPAIGN

このブログではこれまでの常識に「ひとつまみの非常識」を加えることで世界中で話題となったソーシャルキャンペーン事例を、和訳文付きでご紹介。NPOや起業家等、社会をよりよくしたいすべての人のヒントになれば幸いです。

イシューの認知向上

今度、またリゾートに行けるようになったら…「観光客」としてのふるまいを考えさせてくれる傑作アイデア

Photo by Denis Oliveira on Unsplash 時節柄、みなさまじぃーーーーっと、家の中にいることが増えていると思います。時は春休み真っ最中。通常であればお花見や、家族旅行を満喫している頃だと思いますが、こういう事態に直面するたびに日常の幸せがいかに…

洗濯は女の役目!?ジェンダーギャップに切り込んだ洗剤メーカーのキャンペーン

Photo by Jason Briscoe on Unsplash 社会進出が進むにつれ、仕事と家事の両立に悩む女性は多いですが、インドでも同じ悩みを持つ女性が増えてきているようです。その象徴的なトピックが「洗濯」。実にインドの家庭の95%で、洗濯は女性だけの家事となってし…

プラスチックゴミによる海洋汚染を訴えるアイデア その2

Photo by Brian Yurasits on Unsplash 先週にひきつづき、今回もプラスチックゴミによる海洋汚染を見事に世界に訴えたアイデアをご紹介します。(私がアップしたいなぁ、と思いつつブログ更新をさぼっていた)2年ほど前のアイデアなのですが、今見てもその…

プラスチックゴミによる海洋汚染を訴えるアイデア その1

Photo by Jon Eckert on Unsplash 長年世界のソーシャルキャンペーンを見ていると、そこにもトレンドがあることがわかります。近年特に、世界的問題として浮かび上がってきているのがプラスチックゴミによる環境破壊。ということで今週と来週は、私がブログ…

販促と捨て犬問題の解決を両立!イスラエル発の見事なキャンペーン - Samsung Adoption package

企業活動において、本業とCSR(企業の社会的責任)活動は分けて考えられがち。 でも今回はその垣根を超え、製品の特徴をフックに社会問題の解決とセールスプロモーションを両立させてしまったイスラエル発のソーシャルキャンペーンを紹介します。 大谷選手し…

困っている人の立場を、きちんとイメージさせるには? -Through the eyes of a refugee

忙しくなる一方のこの世の中。困っている人の立場を、きちんと認識して自分の意見を持つのは難しいもの。しかしみんなにきちんと考えてもらわないと、一部の極端な考えに社会全体が流されてしまう。。。 そんな流れを食い止めるのが、アイデアの力。 アムネ…

もしも、ソーシャルメディアでのいじめが現実に起こったら… アメリカ発の心揺さぶられるオンラインムービー / In Real Life #BeStrong

各種SNSやニュースサイトのコメント欄などで、特定の人たちを理不尽かつ一方的に非難する、いじめのような論調を目にすることも多い今日この頃ですが、海外でもどうやら状況は同じようです。今回はインターネット上を跋扈する「いじめ」を止めるべくアメリカ…

かしこカワイイ!不良品のキャンディを社会貢献に結びつけた、スペインのお菓子会社のキャンペーン/ Broken Hearts

ロリポップキャンディ(以下ペロペロキャンディ)の製造過程でどうしても出てしまう不良品。スペインのお菓子会社FIESTAは、それを捨てるのではなく、そこにちょっとした意味を付け加えることでとても価値のある商品に変えてしまいました。 無駄をそのまま受…

論より証拠。ダウン症の子供を身ごもった親たちの不安に見事に答えたキャンペーン / Down Syndrome Answers

体の調子が悪い時、ふと症状が気になってGoogle検索をしたことがありますよね?ましてや自分の子供がダウン症かもしれないと診断された親たちは気も動転しているはずです。そんな時に運悪く、閲覧数目当ての誤った情報を目にしてしまったら…。将来後悔するこ…

この世で最もヤバい街でプライド・パレードを実行した、心温まるキャンペーン / Los Santos Pride

LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)の人たちが自分たちのカルチャーを誇り、讃えるために色とりどりのコスチュームに身を包み、街を練り歩くプライド・パレード。それは同時に、法制度の揺り戻しや時折起きる襲撃事件など、社会…

586%の登録者数アップを記録!アメリカ発の臓器ドナー登録促進キャンペーン – The world’s biggest asshole

臓器ドナーの登録は、自分の死後のこと、ましてや死後に自分の体が切り取られる…などと考えたくない人々にとってハードルが高いもの。 しかしそのハードルを軽々と飛び越え、3分弱のオンラインムービーたった1本でドナー登録者数の586%アップを実現し…

驚愕。ペルーの人気ミュージシャンが行なった女性への虐待防止キャンペーン - A LOVE SONG WRITTEN BY A MURDERER

日本でも毎週のようにニュースで報じられる家庭での虐待事件。ここまで深刻になる前にどうして止められなかったのか…と毎回暗い気持ちになりますが、今回は悲劇の芽を事前に摘み取るべく、立ち上がったペルーの女性保護団体「ヴィダ・ムジュー(Vida Mujer /…

悲しい誤解を解くために。セサミストリートのキャラクターに自閉症の女の子が登場!〜A new friend with autism comes to Sesame Street!

先日、セサミストリートの新キャラクターに自閉症の女の子が登場したというニュースがBBCのウェブサイトに掲載されていました。この子とセサミストリートの仲間たちとの交流を通じて、自閉症の子供たちについての誤解を解いていこうというアイデアです。 バ…

SNSの動画フォーマットを活用して「見えない貧困」を可視化したカナダ発のキャンペーン:Salvation Army - Facebook 360 Photo

今回は、ブログをお休みしていた昨年末に見つけて紹介したいなぁ、と思っていたアイデアをご案内いたします。日本でいう救世軍、サルベーションアーミーのカナダ支部が行なった、Facebookの360度パノラマ画像機能を活用したキャンペーンです。 2年前に映画「…

この視点は斬新!本棚に加えたひとひねりで男女格差のリアルを明示したキャンペーン:The best Idea for International Women's Day 2017

去る3月8日は「国際女性デー」ということで、日本を含む世界各地で様々な取り組みが行われましたら、今回はその中で自分が一番感心したアイデアをご紹介します。 アメリカはオハイオにある、ローガンベリー(Loganberry)という古本屋さんで行われた取り組…

こんなスローガンあり?〜人類共通のとある行動に目をつけたキャンペーン:The idea which changed the meaning of a “pee”

去年の7月から久しぶりの更新です。仕事の拠点が東京からシンガポールに移ったのですが、異国での環境にも慣れましたし、世界情勢もかなり変わってしまいましたのでやはり「今こそアイデアの力だなぁ」ということでまた無理のない範囲でアップしていこうと…

切り口いろいろ〜男女の賃金格差を訴えるソーシャルキャンペーン集:Clever ideas to appeal the gender pay gap

先日、世界中から素晴らしいアイデアが集まるカンヌ国際クリエーティビティ・フェスティバルに参加してまいりました。ほぼ一週間展示室にこもりきりで何百本ものアイデア紹介ビデオを見てまいりましたので、これからしばらくは、そこで発見した素晴らしい最…

浜辺でビール!の裏にある課題に挑んだ、アメリカの小さなビール会社のグッドアイデア:Edible Six Pack Rings

梅雨の先に待つ、浜辺の季節。浜辺でのプシュッ!にワクワクしている方も多いと思いますが、今回は缶ビールの6パックが引き起こしている環境問題の解決に乗り出した、小さなビール会社のアイデアをご紹介します。このアイデアはブランドとの親和性が高いだ…

え、ソコ!?思いがけないところに潜む、女性への差別意識を明らかにしたキャンペーン /「世界を幸せにする広告」展より : ‪The Autocomplete Truth‬‬

先日、私の会社の地下にあるアド・ミュージアム東京にて開催中の「世界を幸せにする広告」展に行ってまいりました。世界のソーシャルグッドな広告やキャンペーンおよそ80例を、「人権」や「医療」、「格差」などの7つに分類して和訳〜展示してくれているこ…

薬物戦争に終止符を打つのは、受け入れること?世界の権威による衝撃的提言をムービー化したキャンペーン:Global Commission on Drug Policy - The War on Drugo

国境や時空を越え、今も人々の暮らしを揺るがし続ける薬物問題ですが、今回は昨年のカンヌ国際クリエーティブ祭で初めて見た時、あまりに革新的な提言内容のため理解しきれなかった衝撃的なオンラインムービーを訳してみましたのでご紹介します。 これはドラ…

え、こんな場所で!?アルツハイマーの症状を疑似体験させたエクアドル発のソーシャルキャンペーン:The Brilliant Idea to Make People Experience the Symptoms of Alzheimer’s Disease with Wow

今回ご紹介するのは少し昔、2011年の秋にエクアドルで行われたいわゆる「ドッキリもの」なのですが、この前たまたま見返す機会があり、いま見ても十分に驚きのある素晴らしいアイデアだなぁ、と思い翻訳してみることにしました。 人々の日常生活のルーチン上…

「寛容」の素晴らしさを伝えるオーストラリアの大学の胸熱ムービー: A Compelling 90-Second Story from the University in Australia.

実際に在学した、卒業生の入学にいたるまでの壮絶な人生を描いた実話をシンプルかつ、心が震える演出で描いた90秒の映像作品。世界中で知性が陵辱されていく中、知性の持つ前向きな力を、大学がこのような形で表明するのはとても心強く思います。厳密にいう…

広がるおもちゃの多様性〜レゴとバービー、そして「ヒジャビー」:Toys and Diversity - Lego, Barbie and "Hijarbie"

さる1月27日、子供たちに大人気のレゴブロックが「車椅子に乗った少年」の人形が入ったブロックのセットを夏に発売することを発表しました。以下の公式ファンサイトによると、このようにハンディキャップを持つ人がレゴの人形として販売されるのは初めてだそ…

アリかなしか?世界中に賛否を巻き起こした薬物乱用防止のためのバイラルキャンペーン : Stoner Sloth

今回は、昨年末に世界中で議論を呼んだ、オーストラリア発の若者に向けた薬物乱用防止のためのムービーキャンペーンをご紹介します。マリファナ常習者という意味を持つ単語「Stoner」と、動物のナマケモノ(Sloth)をかけ合わせた「薬物にハマったナマケモノ…

必見!課題の核心をついたオンラインムービー:オレオレ詐欺を防ぐのは、オレだ。It’s me who prevent “It’s me” fraud.

今回は、とても感心した日本発のソーシャルキャンペーンをご紹介します。例えばマイナンバーなど、時節に合わせて繰り出される様々な手口で被害が一向に減らない「オレオレ詐欺」。それを防ぐには…?ということで、どうしてもお年寄りの無知をせめてしまいが…

なるほど!理解されにくい難病の症状を可視化したソ−シャルキャンペーン:THIS BIKE HAS MS

あけましておめでとうございます。久しぶりの更新ですが、今回はオーストラリアでつい先日発表された、多発性硬化症の患者を支援するためのキャンペーンをご紹介します。多発性硬化症とは中枢神経に起こる病変により、体にしびれや歩行障害、視力の低下など…

すべてが規格外!世界食糧計画(WFP)が実施した「とんでも素晴らしい」ソーシャルキャンペーン

広告の世界では数年前、街などで突然パフォーマンスをするフラッシュモブや、ありえない場所に広告を置く「ゲリラ広告」なるものが一世を風靡しました。(一般でも、集団でマイケルを踊るなどのムーブメントが盛り上がったのは記憶に新しいところです。) 今…

電話で報道への政治介入を攻撃!マケドニアのテレビ局が放ったソーシャルキャンペーン

自分たちにとって都合の悪いことを書かれたり、伝えられたりするのを不快に思うのは人の性。しかしそれと同じノリで、一国の政府や政治家たちが都合の悪い報道に対してあからさまに圧力をかけたらどうなるでしょう? 今回はそんな慣行がはびこるマケドニアの…

ニッポンよ、これが街おこしだ!アメリカの個人商店を救ったソーシャルキャンペーン

皆さまこんにちは。11月に入り、忘年会やクリスマスに向けて色々と買いだすものも増えていく季節ですが、皆様は買い物というとどんな場所を思い出しますか?デパートやアウトレット、ショッピングモール、といった大型施設を思い出す人がほとんどだと思いま…

ハロウィン万歳!エボラから人々を救った見事なソーシャルキャンペーン

街がハロウィンに染まりはじめる今日この頃ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。さて今回は、昨年のハロウィンシーズンにSNS上で起きた炎上騒動に見事に対応することで、当時西アフリカで猛威を振るっていたエボラ出血熱の拡大阻止に貢献したアメリカ…