世界のソーシャルキャンペーン WORLD’S SOCIAL CAMPAIGN

このブログではこれまでの常識に「ひとつまみの非常識」を加えることで世界中で話題となったソーシャルキャンペーン事例を、和訳文付きでご紹介。NPOや起業家等、社会をよりよくしたいすべての人のヒントになれば幸いです。

行動喚起

人類の買い物に喝!張本さんもビックリの「地球を救う」クレジットカード

Photo by Hermes Rivera on Unsplash 大量生産・大量消費のこの時代。買えば買うほど、環境に負荷のかかる商品が売れ、さらに環境が破壊されていく…。便利さのあまりしょうがないじゃん、とさじを投げたくなりますが、このままいくと、地球のほうが我々を投…

洗濯は女の役目!?ジェンダーギャップに切り込んだ洗剤メーカーのキャンペーン

Photo by Jason Briscoe on Unsplash 社会進出が進むにつれ、仕事と家事の両立に悩む女性は多いですが、インドでも同じ悩みを持つ女性が増えてきているようです。その象徴的なトピックが「洗濯」。実にインドの家庭の95%で、洗濯は女性だけの家事となってし…

販促と捨て犬問題の解決を両立!イスラエル発の見事なキャンペーン - Samsung Adoption package

企業活動において、本業とCSR(企業の社会的責任)活動は分けて考えられがち。 でも今回はその垣根を超え、製品の特徴をフックに社会問題の解決とセールスプロモーションを両立させてしまったイスラエル発のソーシャルキャンペーンを紹介します。 大谷選手し…

もしも、ソーシャルメディアでのいじめが現実に起こったら… アメリカ発の心揺さぶられるオンラインムービー / In Real Life #BeStrong

各種SNSやニュースサイトのコメント欄などで、特定の人たちを理不尽かつ一方的に非難する、いじめのような論調を目にすることも多い今日この頃ですが、海外でもどうやら状況は同じようです。今回はインターネット上を跋扈する「いじめ」を止めるべくアメリカ…

かしこカワイイ!不良品のキャンディを社会貢献に結びつけた、スペインのお菓子会社のキャンペーン/ Broken Hearts

ロリポップキャンディ(以下ペロペロキャンディ)の製造過程でどうしても出てしまう不良品。スペインのお菓子会社FIESTAは、それを捨てるのではなく、そこにちょっとした意味を付け加えることでとても価値のある商品に変えてしまいました。 無駄をそのまま受…

586%の登録者数アップを記録!アメリカ発の臓器ドナー登録促進キャンペーン – The world’s biggest asshole

臓器ドナーの登録は、自分の死後のこと、ましてや死後に自分の体が切り取られる…などと考えたくない人々にとってハードルが高いもの。 しかしそのハードルを軽々と飛び越え、3分弱のオンラインムービーたった1本でドナー登録者数の586%アップを実現し…

驚愕。ペルーの人気ミュージシャンが行なった女性への虐待防止キャンペーン - A LOVE SONG WRITTEN BY A MURDERER

日本でも毎週のようにニュースで報じられる家庭での虐待事件。ここまで深刻になる前にどうして止められなかったのか…と毎回暗い気持ちになりますが、今回は悲劇の芽を事前に摘み取るべく、立ち上がったペルーの女性保護団体「ヴィダ・ムジュー(Vida Mujer /…

SNSの動画フォーマットを活用して「見えない貧困」を可視化したカナダ発のキャンペーン:Salvation Army - Facebook 360 Photo

今回は、ブログをお休みしていた昨年末に見つけて紹介したいなぁ、と思っていたアイデアをご案内いたします。日本でいう救世軍、サルベーションアーミーのカナダ支部が行なった、Facebookの360度パノラマ画像機能を活用したキャンペーンです。 2年前に映画「…

こんなスローガンあり?〜人類共通のとある行動に目をつけたキャンペーン:The idea which changed the meaning of a “pee”

去年の7月から久しぶりの更新です。仕事の拠点が東京からシンガポールに移ったのですが、異国での環境にも慣れましたし、世界情勢もかなり変わってしまいましたのでやはり「今こそアイデアの力だなぁ」ということでまた無理のない範囲でアップしていこうと…

切り口いろいろ〜男女の賃金格差を訴えるソーシャルキャンペーン集:Clever ideas to appeal the gender pay gap

先日、世界中から素晴らしいアイデアが集まるカンヌ国際クリエーティビティ・フェスティバルに参加してまいりました。ほぼ一週間展示室にこもりきりで何百本ものアイデア紹介ビデオを見てまいりましたので、これからしばらくは、そこで発見した素晴らしい最…

え、ソコ!?思いがけないところに潜む、女性への差別意識を明らかにしたキャンペーン /「世界を幸せにする広告」展より : ‪The Autocomplete Truth‬‬

先日、私の会社の地下にあるアド・ミュージアム東京にて開催中の「世界を幸せにする広告」展に行ってまいりました。世界のソーシャルグッドな広告やキャンペーンおよそ80例を、「人権」や「医療」、「格差」などの7つに分類して和訳〜展示してくれているこ…

毒をもって毒を制す。炎上を操り、見事図書館を守り抜いたソーシャルキャンペーン:Book Burning Party- Troy Library

誰もが(比較的)対等に意見をぶつけ合うことができる現代のデジタル社会。でもそれは同時に、ドナルド・トランプさんの事例を見れば分かる通り、知的な議論が極端だったり、粗暴だったりする論者たちによって妨げられ、論旨をすり替えられやすい社会でもあ…

「寛容」の素晴らしさを伝えるオーストラリアの大学の胸熱ムービー: A Compelling 90-Second Story from the University in Australia.

実際に在学した、卒業生の入学にいたるまでの壮絶な人生を描いた実話をシンプルかつ、心が震える演出で描いた90秒の映像作品。世界中で知性が陵辱されていく中、知性の持つ前向きな力を、大学がこのような形で表明するのはとても心強く思います。厳密にいう…

ジカ熱にも有効?タイのスラム発の蚊を寄せ付けないキャンペーン : Blow up Mosquitos! – A Clever Idea to Avoid Dengue and Zika Fever

昨年、国内でも感染が確認されたデング熱に続き、今年はジカ熱の拡大が懸念される状況ですが、両方の感染源として注目される「蚊」の撃退方法として、タイのスラム街で実施されたアイデアをご紹介します。 このアイデアでは、スラム中を自由に飛び回る蚊を追…

これなら行くかも。献血促進のため「行列」に目をつけたブラジル発のソーシャルキャンペーン:Solidarity Queue

いやぁ、寒いですね。寒い冬は、献血する人が減る傾向にあるそうです。ということで今回はブラジルで行われた、とても効果的な献血促進キャンペーンをご紹介します。針に刺されて、時間もかかる‥ということでどうしても「気乗りのしない作業」として位置づけ…

アリかなしか?世界中に賛否を巻き起こした薬物乱用防止のためのバイラルキャンペーン : Stoner Sloth

今回は、昨年末に世界中で議論を呼んだ、オーストラリア発の若者に向けた薬物乱用防止のためのムービーキャンペーンをご紹介します。マリファナ常習者という意味を持つ単語「Stoner」と、動物のナマケモノ(Sloth)をかけ合わせた「薬物にハマったナマケモノ…

必見!課題の核心をついたオンラインムービー:オレオレ詐欺を防ぐのは、オレだ。It’s me who prevent “It’s me” fraud.

今回は、とても感心した日本発のソーシャルキャンペーンをご紹介します。例えばマイナンバーなど、時節に合わせて繰り出される様々な手口で被害が一向に減らない「オレオレ詐欺」。それを防ぐには…?ということで、どうしてもお年寄りの無知をせめてしまいが…

まさに三方良し!広告業界の求人と、社会貢献を両立させたベルギー発のソーシャルキャンペーン

三方良し(さんぼうよし)、という言葉をご存知でしょうか?商売で「売り手良し」と「買い手よし」、「世間良し」の3つを心がけて成功した近江商人の心得なのですが、今回はそれを地で行くベルギー発のソーシャルキャンペーンを見つけましたのでご紹介しま…

ニッポンよ、これが街おこしだ!アメリカの個人商店を救ったソーシャルキャンペーン

皆さまこんにちは。11月に入り、忘年会やクリスマスに向けて色々と買いだすものも増えていく季節ですが、皆様は買い物というとどんな場所を思い出しますか?デパートやアウトレット、ショッピングモール、といった大型施設を思い出す人がほとんどだと思いま…

ハロウィン万歳!エボラから人々を救った見事なソーシャルキャンペーン

街がハロウィンに染まりはじめる今日この頃ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。さて今回は、昨年のハロウィンシーズンにSNS上で起きた炎上騒動に見事に対応することで、当時西アフリカで猛威を振るっていたエボラ出血熱の拡大阻止に貢献したアメリカ…

俺の声を聞け!権威への怒りを大音量で表現したインドの新聞社によるソーシャルキャンペーン

皆さまこんにちは。秋も深まり、色々と物事を考えるのにいい季節になってきましたが、今回はそんなしっとりとした気持ちに衝撃を与える、インド発の熱いソーシャルキャンペーンをお伝えします。インド最大の都市ムンバイで発行されている「ムンバイ・ミラー…

銃による悲劇を止めるために 〜 北米からのキャンペーン2連発

みなさまこんにちは。夜もだいぶ長くなってきましたが、いかがおすごしでしょうか?さて本日は、卓越したアイデアとして世界中で高い評価を受けている、アメリカ発の「銃規制」を促進するソーシャルキャンペーンをふたつ、ご紹介します。最初のひとつは全米…

逃げ場なし!映画館の暗闇の中、観客にDVの現実を突きつけるタイのソーシャルキャンペーン

シルバーウィークもあっという間に最終日ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?今回は先週更新できなかった分、間隔を短めに更新してみようと思います。お題はDV。先日シンガポールで行われたアジア地域限定の国際クリエーティブ賞「スパイクス・アジア…

オンラインで世界にアピール!世界の女性ソーシャル活動家たち

みなさんこんにちは。カンヌの特集を終えて心機一転。今回はオンラインを巧みに操りソーシャルキャンペーンを展開している、ふたりの女性活動家をご紹介いたします。 まずはインドのSofia Ashraf(ソフィア・アシュラフ)さん。彼女は地方都市コダイカナルで…

最終回!カンヌ国際クリエーティブ祭 ライオンズヘルス審査レポート:女性のスポーツ参画をサポートした国連イチ押しのキャンペーン

【写真キャプション】ライオンズヘルスの「グランプリ・フォー・グッド」発表とともに開かれた記者会見で話す、国連財団のアーロンさん。総人口73億人のためのアイデアを、と何度も熱く語っていました。 さて、夏も終わりに近づきましたし、6月から続いてき…

これは明快!カンヌ国際クリエーティブ祭 ライオンズヘルス審査レポート vol.7

【写真キャプション】授賞式後、会場外で行われた懇親会での一コマ。今回ご紹介したアイデアを担当したコスタリカのクリエイター(左から二人目)と偶然、出会うことができました。私も受賞を後押ししたことを伝えたら、とてもとても、喜んでいました。でも…

ペットの健康も考える!カンヌ国際クリエーティブ祭 ライオンズヘルス審査レポート vol.6

【写真キャプション】 審査翌朝、プレスカンファレンスでグランプリを発表します。ここできちんと論理的に説明できる結果をまとめることが、審査委員長の責務のひとつ。写真は我らが審査委員長アンドリューによる、素晴らしいスピーチの一コマ。 みなさんこ…

カンヌ国際クリエーティブ祭 ライオンズヘルス審査レポート vol.5

【写真キャプション】 最終日前、ショートリストを決める審査室の様子。審査員は朝から晩まで一日中、このような暗い試写室で過ごします・・。 皆さまこんにちは!気づけば審査終了から一ヶ月がたってしまいましたが(早い…)、今回もカンヌ国際クリエーティ…

カンヌ国際クリエーティブ祭 ライオンズヘルス審査レポート vol.3

みなさんこんにちは。私が審査員を務めたカンヌ国際クリエーティブ祭ライオンズヘルス、ヘルス&ウェルネス部門の中でも特に評価が高かった作品をご紹介する特集の第3弾。今回は昨年のカンヌでも他部門で高い評価を得ていたオーストラリア発・乳がんの早期…

これは傑作!子供たちに夢中で手を洗わせた南アフリカの感染症予防キャンペーン

みなさまこんにちは。世界中の広告業界にいる人たちにとって6月は胸踊る季節、世界最大の広告賞、カンヌ国際クリエーティブ祭がまた、近づいてまいりました。私もヘルスケア部門の審査員として旅の準備を始めているのですが、今から世界中のどんなビッグア…