今日は2020年5月30日の土曜日。新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が全国的に解除されてから初の週末ですが、すぐに在宅勤務体制を全面的に解除する会社はそう多くはなさそうです。むしろ、職種によっては適切なデジタルツール の活用で、在宅でもできる作業が意外とあることが明らかになった、と感じる方も多いのではないでしょうか?
このまま家からリモートで勤務する、という習慣が一般化すると、コロナ後も人々が家で過ごす時間が増えていくことになるでしょう。となると家でペットと暮らしながら働く、という選択ももっと一般化するのかもしれません。
そんな流れを先取りしたのか、新型コロナウイルス対策として在宅生活を続けるアメリカ人たちにドッグフード・ブランドのペディグリーが最近、ZOOMを使ってこんな素敵な試みを繰り広げています。
在宅生活を余儀なくされる中、お家の中でペットと新しい暮らしを始めようかしら…?と考え始めた人々がシェルターに保護された犬たちと「外出することなく」出会えて里親となれるよう、 ZOOMを使ったお見合いサービスを始めたのです。
もちろん犬も嬉しいし、里親も嬉しい。さらにはシェルターで身寄りのない犬の面倒を見ている人にも嬉しいし、さらには「Feed the good~(良きことを飼育していこう)」をスローガンに掲げるペディグリーにとっても嬉しい。4方よし、のブリリアントなアイデアだと思います。
ちなみにこの特設サイト、少しいじってみるとみると日本にあるシェルターなども調べることができて、ペディグリーの本気度が伺えます(下記リンクでご確認ください)。
私はこのコロナ災禍が始まる前からペディグリーのブランディングが大好きで、愛犬とセルフィーを撮るとき、犬の「目線」が必ずもらえるこんなユニークなデバイスを開発したり…
子供が巣立った後の親たちに向けて「ペディグリー・子供の代役プログラム」というコンセプトで「子供の代わりに犬を飼いましょう」というメッセージをクスッと笑えるテレビCMで語りかけてくれるなど…
犬を飼う人々の気持ち(インサイト)をしっかりと掘り下げ、印象的なアイデアで気持ちよく伝えてくれることが多いので、「我々のことをよく知っているペディグリーなら、我々や、我々の犬に対して、きっと変なことはしないはずだ」という信頼感を非常にうまく醸成できている気がします。
ちなみに上記全てのビデオ、作られたエリアや時期が異なっていても、全て同じ文字のフォントと色使いで構成されているのに気づいたでしょうか?こういう細かな統一感も、ペディグリーのブランドイメージ蓄積に「効いている」と思います。
最後は脱線してなんだかブランディング講座みたくなってしまいましたが、今回のZOOMを使ったアイデアも、これらの過去の蓄積があるからこそさらに効果的なのだ、という側面をご認識いただくと今後、皆さん自身の組織や取り組みのブランディングにも役立つことと思われます。
いやぁ、アイデアって本当にいいものですよね。それでは皆さん、また来週!