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世界のソーシャルキャンペーン WORLD’S SOCIAL CAMPAIGN

このブログではこれまでの常識に「ひとつまみの非常識」を加えることで世界中で話題となったソーシャルキャンペーン事例を、時に和訳文付きでご紹介。NPOや起業家等、社会をよりよくしたい人たちのヒントになれば幸いです。

これぞ一石二鳥!?カリブ海発・おいしい環境保護運動

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いやぁ、暑いですねぇ!ということで今回は、納涼も兼ねて中南米カリブ海の国、コロンビアで行われたソーシャルキャンペーンをご紹介。ひょんなことから繁殖してしまい、カリブ海を荒らしまくっている外来魚ミノカサゴを駆除するために、地球上もっとも欲深いとされる人類の「とある欲望」を活用したアイデアです。環境問題のアピールというとどうしても窮状を訴えて分かってもらう、という方向に傾きがちですが、今までの常識を少しズラすことで、人々も喜び、海の生態系を喜ぶというWIN-WINな解決策を生み出しました。アイデアの根底に流れる「毒をもって毒を制す」というブラックな視点が面白いキャンペーンです。


Geometry Global Bogota, The Lionfish Invasion ...

<ビデオ和訳>

1992年、ハリケーン・アンドリューがフロリダを直撃。水族館のタンクが破裂して、外来魚が流出。カリブ海を侵略した。

  環境省の博士「とにかく猛烈な食欲の持ち主です。40カ国の海を占領してしまいました」

  シェフ「食感がいいよね」

  環境省博士「何百もの種を絶滅の危機に追い込み、しかも繁殖が早いのです」

  シェフ「塩をまぶして・・」

  環境省博士「コロンビアの大統領は国家にたいする脅威だと考えています」

  シェフ「アスパラを添えて・・」

  環境省博士「最悪です」

  シェフ「めちゃウマです!」

コロンビア 環境省プレゼンツ “恐ろしいほど美味 ー ミノカサゴの侵略”

  漁師A「こいつは30分間に30匹も食べちゃうんだよ」

  漁師B「ここではミノカサゴしか獲れないね。他にはもう、何もいないよ」 

我々にはこの脅威を終わらせるためのシンプルなアイデアがあった。それは「食べる」ということ。

そこで我々は、この世で最もどん欲な捕食者=「人間」を使うことにした。

  エコロジスト「人々はそのような脅威があるという事すら知らないのです」

我々は、トップシェフとのコラボレーションで、コロンビアの食文化に変容をもたらした。

  シェフA「ミノカサゴかくあるべし、という一品に仕上げました。

       庶民的なものから高級なものまで、レシピの載った料理本や小冊子も作りました」

  シェフB「生ならセビチェや刺身でもいけるし」

  シェフC「一流ホテルやレストランでも出してますよ」

  女性客「食感が柔らかくていいわ」

  男性客:「美味しいね!」

そして我々は、ミノカサゴを高級な食材から、より大衆の手が届くものに変えていった。

・・・需要を掘り起こすことで。

  主婦「トウモロコシの餅や、ハンバーガー、ソーセージ、セビチェにもいいわね」

我々はサプライチェーンをゼロから創った。漁師・水産会社・ホテル・レストラン・・・。

これらがミノカサゴ撲滅のため、一致団結したのである。史上初となるスーパーでの販売も実施。

  消費者「いつも買ってるわ。大好きなの」

我々は既存のメディアで話題になることはもちろん、その上を行く施策も実施した。

  司祭A「コロンビア人の84%はカソリックイースターの期間中、

       半分以上の人々は魚を食べるならわしがあります」

   司祭D「今度のイースターでは、ミノカサゴを食べるようにしてください」

    その他司祭たち「食べよう」「食べよう」「ミノカサゴを、食べましょう!」

イースターの期間中は、コロンビアの大統領もこの運動に参画してくれた。

ミノカサゴを一匹食べるたびに、私たちは34,164の魚、6,132の甲殻類、3,500のその他生物を

救っていることになる。

“恐ろしいほど美味 ー 多様性を守るために、ミノカサゴを食べよう"