夏の終わりに、以下のムービーをご紹介したのはご記憶でしょうか?
新型コロナウイルスの感染拡大が疑心暗鬼を生み、同時にジョージ・フロイドさんの受難からBLM運動が盛り上がりを見せる中、「どんなバックグラウンドで生まれ育とうとも、スポーツを共に愛する、我々の気持ちは止められない」という気持ちを最後のキャッチフレーズ「You can't stop sport.You can't stop us.」で見事に表した、素晴らしいナイキのメッセージ・ムービーでした。
そして今回はその続編、とでもいえますでしょうか。様々な社会的制約の中、文字通り「スポーツを愛する気持ちを止められない」ムスリムの女性アスリートたちをテーマにしたナイキのムービーをご紹介いたします。
前回のように、メッセージを高らかに歌い上げるようなものではないのですが、どこにでもいそうな「娘に水泳を教える母親」の情景から様々な水上競技へとイメージが広がり、冒頭に収斂していく流れは、我々が普段あまり関心を持つことのない、ムスリムの女性たちが直面している問題を自分ゴト化して受け止めるには妥当な流れだなぁ、と思いました。
様々な社会的制約と闘いながら、自分たちの活動範囲を徐々に広げていこうするムスリム社会の女性たちと、そんな彼女たちのために様々なヒジャブ付きのスポーツウェアを開発・展開しているナイキ。
*「Victory Swim Collection」という名でナイキが実際に販売しているムスリム女性向けのスイムウェアは以下のサイトからご覧いただけます。”Find yourself in water(水の中で自分自身を見つけよう)”というメッセージもいいですね。そして違和感を越え、これらのウェアがおしゃれにすら感じてしまうのもナイキのロゴのチカラでしょうか?
スポーツ体験を軸にもっとインクルーシブな社会を実現したい、というナイキの願いと実際の企業活動がひとつになって、このムービーは多くの人たちの心を動かすものとなっています。
いやぁ、アイデアって本当に良いもんですね。それでは皆さん、また来週!