世界のソーシャルキャンペーン WORLD’S SOCIAL CAMPAIGN

このブログではこれまでの常識に「ひとつまみの非常識」を加えることで世界中で話題となったソーシャルキャンペーン事例を、時に和訳文付きでご紹介。NPOや起業家等、社会をよりよくしたい人たちのヒントになれば幸いです。

人を動かす「数字の可視化」

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Photo by Nick Hillier on Unsplash

先日、ジャイアントパンダ(以下パンダ)が大好きな同僚からパンダについての講義を聴きました。パンダが本来生息できるのは中国の本当に限られたエリアのみであること、日本にいるパンダは中国から年間契約でレンタルされているものであることなど、目ウロコな情報が満載だったのですが、今世界にいるパンダは何頭でしょう?と聞かれ、「1800頭」という答えが出てきた瞬間、その存在がいかに危機的状況にあるかについてハッとさせられました。もし日本人が1800人しかいなかったらどうなるだろう?東京ドームを満員にすることすらできない…など、数字にすることで様々なイメージが一気に膨らみ、パンダの危機的状況に思いを馳せることができたからです。(その頭数でも「回復傾向にある」そうなのですが…)

「数字」は使いようによっては人の心を動かしうるメッセージになります。今回は社会的課題にまつわる「数字」を少しのアイデアで「可視化」させることで話題化に成功したキャンペーンを2つ、ご紹介します。

ひとつ目がこちら。

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ベルギー政府が決定した、アートに関する助成金を「60%」カットする、という政策に対し、人々があらゆるアート作品の「ビジュアルを60%カット」することで抗議したキャンペーンです。かなりシンプルなアイデアですが、そのシンプルさゆえ市民も自分のプロフ写真を60%カットする、などの方法で次々と賛同。世界的にも話題となり、政府はこの決定について再審議せざるをえなくなった、ということです。

もうひとつがこちら。 

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とあるフルーツジュースメーカーが水の大切さをアピールすべく、World Water Dayに合わせて人々が日頃ムダにしている「水の量」を「特注ミネラルウォーターボトル」で可視化した、というキャンペーンです。「500ml=”蛇口から落ちる水滴18分”分」、「1.5l=”歯磨き中に垂れ流す水道40秒”分」、「5l=”シャワー中だらだらする20秒”分」、そして「20l=”ホースで洗車する1分”分」など、ついやってしまう水のムダ使いを、いつも手にしているミネラルウォーターのサイズと比較できる形で可視化することで、その量を実感できるアイデアです。なぜフルーツジュースのブランドがこのキャンペーンを行なったのか、そのロジックは若干謎ではありますが、数字の可視化のユニークさ、というところで取り上げさせていただきました。

いやぁ、アイデアって本当にイイものですね。それでは皆さん、また来週!