世界のソーシャルキャンペーン WORLD’S SOCIAL CAMPAIGN

このブログではこれまでの常識に「ひとつまみの非常識」を加えることで世界中で話題となったソーシャルキャンペーン事例を、時に和訳文付きでご紹介。NPOや起業家等、社会をよりよくしたい人たちのヒントになれば幸いです。

全米最悪レベルの児童の人身売買を訴えた、ジョージア州のデモ行進

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Photo by Dan Dennis on Unsplash

「デモ行進」は隠された、または無視されている社会問題を人々に広くアピールする、効果的な手段です。このブログでも過去に何度か、エッジの効いたユニークなデモ行進のアイデアをご紹介してまいりました(本記事の末尾にリンクを貼っておきます)。

 新型コロナウイルス対策としてソーシャル・ディスタンスを取らなければならない昨今、その実行は難しい状況ですが、防疫体制が整った暁にはまた、可能になる日がやって来ると思います。

その時に備えて今回は「タイミング」を適切に選び、問題を印象的に「可視化」することでデモ行進を大成功させたアメリカ・ジョージア州の取り組みをご紹介します。ジョージア州の抱える問題は、FBIにより全米トップクラスに数えられるほど蔓延してしまっている「児童の人身売買」。同州では年間3,600人もの児童が、性行為を目的とした同犯罪の被害に遭っている…というおぞましい事実を訴えるために、インパクトあふれるデモ行進を実施しました。

まずはその紹介ビデオをご覧ください。

www.youtube.com

彼らは州都であるアトランタで行われることになった全米最大級のスポーツイベント「スーパーボウル」に着目。アメリカ中の注目がアトランタに集まる同イベント開催のタイミングに合わせて、「3,600人分のスクールバス」でデモ行進を行ったのです。

1台あたり50人の児童が乗れるスクールバス、72台(=合計3,600人)によるデモ行進は、それだけでも目を惹きますし、年間これだけの児童が性的搾取の被害にあっている、という犯罪のおぞましさの可視化にも成功しています。ちなみに当日、それぞれのバスに乗っていたのは運転手さんだけのいわば「カラの状態」だったのですが、逆にそれが同犯罪の「アイコン(象徴)としてのバス」を際立たせる効果を生んでいます。

 

1.適切なタイミング=全米の注目がジョージア州に集まるスーパーボウル開催日

2.問題の適切かつ、印象的な可視化=被害者数と同じ3,600人分のスクールバス

 

上記要素がガッチリと組み合って、このデモ行進の影響はアトランタ市やショージア州を大きく超え、全米に衝撃を与えるものになりました。

皆様もコロナ災禍が過ぎ去り、また街頭で自由に意見を示せるようになった暁には、この成功事例をご参考いただくと良いのではないかと思います。

 

いやぁ、アイデアって本当にいいものですね。

(以下の付録もお時間があればぜひ覗いてみてください。)

それでは皆さん、また来週!

 

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 付録;本ブログがこれまで取り上げた「デモ行進」アイデア2選

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おまけ:不快なデモ行進を「無力化させた」トンチの効いたナイス・アイデア

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