今回はクルマが走る国であれば世界共通に存在する「交通標識」を使ったソーシャルキャンペーンをお届けします。交通標識は普段(場合によっては見落として、切符を切られてしまうほど!)当たり前のように存在するものだけに、そこに素敵なアイデアの一滴をたらすと、とてつもなくインパクトのあるものに一変します。今回は「衝撃の一本」と「笑劇の一本」を紹介しますが、これを見てドキッとしたり、アハッと笑ったら次は自分で、身の回りにある常識的なものに、アイデアの一滴をたらしてみましょう。社会にものすごく貢献できる、何かが隠れているかもしれませんよ。それでは前フリもそこそこに、まずはアルゼンチン発の衝撃的アイデアから。
<衝撃の一本:Life Signs(命の標識)>
La Voz del interior "Life Signs" - YouTube
<ビデオ和訳>
交通違反をしても、幸運な人たちがいる。そうでない人もいる。 破壊の中で、我々は希望を見た。
アルゼンチン・コルドバ。広大な廃車置き場から、我々は事故車を再活用した。
「La Voz新聞プレゼンツ・命の標識」
メイン・ハイウェイに、本物の事故車を設置。
<シートベルト着用サイン><速度制限・時速130キロ><飲酒運転禁止>
この標識はみんなの注目を集めた。
"コルドバのハイウェイで制限速度違反が40%減少"
"コルドバのハイウェイで飲酒運転での検挙が50%減少—ホリデーシーズンに死傷事故が0件に"
“もっとも交通量が多い州道36号線で交通違反全体が25%減少”
“サルタとサンタ・フェ地方もこの取り組みを導入”
廃車置き場の事故車を再活用する事で 我々は人々に命を与えた。
「悪いニュースを防ごう。La Voz新聞」
確かに事故現場と、そこに散らばる事故車両というのは、目撃してしまうと何十年経っても記憶に残っているものです。インパクトという点で、これはかなりのものを残すアイデアではないでしょうか(逆にあまりの衝撃に気を取られて、事故を起こさないか心配ですが・・)。
それでは続いてポルトガルから届いた、チャームあふれるこの笑劇作を。ユニークな小型自動車ブランド、スマートによる交通安全を促進するアイデアです。
<笑撃の一本:The Dancing Traffic Light(踊る交通標識)>
The Dancing Traffic Light - YouTube
<ビデオ和訳>
みんな、待つのがキライだ。 だから歩行者用の信号のある場所が、歩行者に一番危険な場所になってしまう。
でももし、待つ事をもっと楽しい事にできたら?
「踊る交通標識」
“踊ってください”
それぞれのダンスがリアルタイムで、交通標識に反映された。
結果、以前より81%も多い人が、赤信号で止まるように…しかも、楽しみながら止まれるようになった。
道路を、もっと安全にするために。
#What are you FOR www.smart.com/FOR
「スマート」
以上、普段見慣れたものに手を入れて、ハッとさせる。これがすべてのスタート地点だなぁ、と改めて思い起こさせてくれる、素敵なソーシャルキャンペーン2選でした。
(しかし両作品とも、ビデオの作りが上手ですねぇ。訳してて惚れ惚れしました。)