「寄付することはいいことだとは思うけど、窓口が分からない」
「手続きが面倒くさそう」「偽善っぽくて気恥ずかしい」
今回はそんな言い訳をすべて吹き飛ばしてしまうほど、クレジットカードで寄付したくてたまらなくなるキャンペーンをご紹介。クレジットカードを読み取り機に通す動作(Swipe)と、視覚効果を組み合わせて見事なエンターテインメントに仕上げました。
凄惨な現場を見せて財布を開かせる北風的コミュニケーションが多い中、楽しんで財布を開かせ、しかもイシューもしっかり認知させる太陽的コミュニケーション。
キャンペーンアイデアのワールドカップともいえる、カンヌ国際クリエーティブ祭でもたくさんゴール(受賞)を決めていたドイツのキャンペーンです。やるなぁ、ドイツ!
<ビデオ和訳>
1958年以来、救援団体のMisereor(ミゼリオ)は第3世界で自立を促す取り組みを続けてきた。
貧困や不公正との戦いには、1ユーロの積み重ねがカギとなる。
小さな寄付でも集まれば、大きな違いを生み出すことができるのだ。
しかし、こんな簡単なことでも理解してくれる人は少ない。
そこで目を付けたのが、人々が常に持ち歩くクレジットカード。
欧州では、すべての支払いのうち実に40%がカード払いだ。
そこで、Misereor(ミゼリオ)はクレジットカードでソーシャルな貢献ができるポスター
「the Social Swipe(ソーシャルなカード払い)」を作ることにした。
カードを溝に通して寄付すると、その結果がペルーに住む家族のパンになったり、
フィリピンで投獄された子どもたちを日常生活に戻す助けになることが分かる。
・・すべてが、たったの2ユーロの寄付で。
簡単に見えるかもしれないが、デジタルポスターの動きを、
複雑なカード認証システムとシンクロさせるのは至難の業だった。
カードを溝に通すと素早くセキュリティ認証が行われ、
そのアクションに対応する場面がスクリーンに映し出される。
これら一連の動作は、特別に開発されたソフトウェアで滑らかに表現された。
このポスターが寄付者に与えるインパクトは一過性のものではない。
寄付者が後日クレジットカードの請求書を開くと、同団体への定期的な寄付プランが紹介されるのだ。
小さな動作が、大きな違いを生み出す。
「the Social Swipe(ソーシャルなカード払い)」
与えることを、これまで以上に簡単に。