世界のソーシャルキャンペーン WORLD’S SOCIAL CAMPAIGN

このブログではこれまでの常識に「ひとつまみの非常識」を加えることで世界中で話題となったソーシャルキャンペーン事例を、時に和訳文付きでご紹介。NPOや起業家等、社会をよりよくしたい人たちのヒントになれば幸いです。

プラスチックゴミによる海洋汚染を訴えるアイデア その2

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Photo by Brian Yurasits on Unsplash

先週にひきつづき、今回もプラスチックゴミによる海洋汚染を見事に世界に訴えたアイデアをご紹介します。(私がアップしたいなぁ、と思いつつブログ更新をさぼっていた)2年ほど前のアイデアなのですが、今見てもその手口の鮮やかさには感心させられます。

 

大量生産・大量消費時代の始まりから海に投棄されつづけているプラスチックごみ。太平洋に漂うその総量を面積にすると、実にフランスに相当する大きさになるそうです。ただし、国境を気にせず自在に漂うそれらの処理に、わざわざ税金を使って乗り出す政府もありません。国はもちろん、メディアや普通の人々にも無視され続けているこの状況をなんとかしたい。どうにか彼らを振り向かせたい!そこでプラスチック・オーシャン財団がひねりだしたアイデアとは…

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6月8日の「世界海洋デー」に、プラスチックゴミの浮遊物を「ゴミ諸島(Trash Isles)」として、国連に国家申請をする、というアイデアでした。

イデアの秀逸さはもちろんですが、前回紹介した鯨のオブジェと同様、このアイデアを適切なタイミング(世界海洋デー)に実行することで、単なるユニークなアイデアとしてだけでなく、世界海洋デーを象徴する格好の”時事ネタ”として世界中のニュース番組に取り上げてもらうことに成功しました。

ゴミを国に置き換えてしまう、というアイデアの大胆さに加えて、素晴らしいのがそれにちなんだ制作物の作り込み。国連が国として認めるのに必要な国旗や紙幣、パスポートなどをまるで実在する国家のようなクオリティで作り上げ、国民をオンラインで募ったところ、その登録者数はトンガなどの小国を上回る規模になったそう。

さらにアル・ゴア元副大統領など世界の著名人に市民権を与えるなど、インフルエンサーの活用もしっかり行われたようです(セレブリティの中には、大臣に就任した人も!)。

最終的にはこの取り組みに関するトピックは、世界中の5億人にリーチするという、大成功のキャンペーンとなりました。うーん、お見事。

 

この素晴らしいアイデアを、遅まきながらみなさまに紹介できて嬉しいです。アイデアって、本当にいいものですね。それでは皆様、また来週!