世界のソーシャルキャンペーン WORLD’S SOCIAL CAMPAIGN

このブログではこれまでの常識に「ひとつまみの非常識」を加えることで世界中で話題となったソーシャルキャンペーン事例を、時に和訳文付きでご紹介。NPOや起業家等、社会をよりよくしたい人たちのヒントになれば幸いです。

驚愕。ペルーの人気ミュージシャンが行なった女性への虐待防止キャンペーン - A LOVE SONG WRITTEN BY A MURDERER

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 日本でも毎週のようにニュースで報じられる家庭での虐待事件。ここまで深刻になる前にどうして止められなかったのか…と毎回暗い気持ちになりますが、今回は悲劇の芽を事前に摘み取るべく、立ち上がったペルーの女性保護団体「ヴィダ・ムジュー(Vida Mujer / 人生の女性)」が行なった衝撃のキャンペーンをお伝えします。人気歌手のヒット曲に隠された秘密とは…。

そのカラクリの巧みさはもちろんですが、キャンペーンのメッセージが単純に「虐待をやめましょう」というだけでなく、当事者たちにとってより具体的な提言になっている点も素晴らしいと思います。

それでは説明ビデオをご覧ください。

This is a social campaign held by Peru’s women organization to prevent domestic violence using lyrics of a popular romantic songwriter.

 

<A LOVE SONG WRITTEN BY A MURDERER >

vimeo.com

<ビデオ和訳>

ディエゴ・ディボス。

彼はペルーで最も影響力があるラブソングの作曲家。

その美しい歌詞は、この国のポップカルチャーを代表するものだ。

 

数週間前、新しいシングルをリリース。

 

♪何を書いたら良いのか どう切り出せば良いのか

全ての真実を君に伝えるには 

♪どう消し去れば良いのか どう説明すれば良いのか

君に与えてしまったこの苦しみを

 

この曲は1週間のうちに、ラジオや全国ツアーを通じてヒットに。

この曲は有名になった。

 

そこでディエゴはこの曲の“とんでもない秘密”を明らかにした。

 

このラブソングの歌詞は彼が書いたものではなく

「殺人者によって書かれたラブソング」だったのだ。

 

歌詞に使われた言葉は、妻にひどい虐待を加えた男が妻に書いた手紙を転写したもの。

 

-許してくれ

-もう二度と傷つけない

 

この手紙を受け取り、男を許した6日後に、

彼女は残虐な方法で殺害された。

 

美しい言葉に隠された「とんでもない事実」は、ペルーでは毎日のように起きている。

 

虐待を加える男性を許すことで、毎年何百人もの女性が命を落としているのだ。

 

最後に、ディエゴは彼女たちにメッセージを残した。

 

ディエゴ「もし男性があなたを叩いたり、暴力を振るったら、許さないでください。2回目のチャンスを与えてはダメです。あなたの命は何よりも一番大事なものなのですから。愛しています。」

 

12万5千人以上の人々がこの曲を拡散。

ニュースはひと月のうちに820万人に届いた。

 

ひと月もしないうちに、ヴィダ・ムジューは3000人以上の女性を保護。

 

「虐待者に、2回目のチャンスを与えるな」

 

<ヴィダ・ムジュー オーガニゼーション>