世界のソーシャルキャンペーン WORLD’S SOCIAL CAMPAIGN

このブログではこれまでの常識に「ひとつまみの非常識」を加えることで世界中で話題となったソーシャルキャンペーン事例を、和訳文付きでご紹介。NPOや起業家等、社会をよりよくしたいすべての人のヒントになれば幸いです。

SXSW報告最終回:「永遠の命」の叶え方

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さて、これまで4回にわたって繰り広げてまいりましたSXSW2015の事例紹介ですが、その最終回として今回は、斬新な方法で永遠の命を可能にしようとしているバイオテクノロジー会社United TherapeuticsのCEO、マーティン・ロスブラット氏のキーノート(基調講演)をご紹介いたします。

人工知能、不死と未来の自分自身(AI, Immortality and the Future of Selves)」と銘打たれたこのキーノートでは、アメリカで最も稼ぐ女性CEOでありながら元々は男性のトランスジェンダーであり、80年代に衛星ラジオ事業を立ち上げて成功させたかと思えば、難病の娘を救うために自ら製薬会社を設立してその命を救い、性転換前から妻を30年以上一途に愛し、不死への第一歩として彼女を模したロボット「Bina48」を作り、そして今は、ブタから人工的に作り出したヒトの臓器を無限に採れるように研究中・・・という、書いているそばから訳がわからなくなってくるマーティン氏の興味深い話が聴けました。気になった人はぜひ、その模様を以下の動画からご覧ください。全部で50分以上かかりますので、例によって、要約を動画の下にまとめておきます。冒頭は上記のようなマーティン氏の紹介から始まりますが、それ以降はめくるめく奇想天外な問答がお楽しみいただけますよ。 

人工知能、不死と未来の自分自身>

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司会「(マーティンさんについての紹介ののち)あなたは様々なことにトライして成功してきた、何でもできそうな万能者ですが、どのようにしてそのようになったのですか?」

マーティン「随分とハードルを上げてきますね。すべてができるというわけではないけれども(笑)、単に運が良かったんだと思います。時代がずれていれば何もできなかったし、トランスジェンダーということで、場合によっては処刑すらされていたと思います。たまたま権威に疑問を抱くことが許された社会環境の下、オープンマインドなカリフォルニアに住み、トランスジェンダーについて偏見を持たない大統領の元に生きることができたからだと思います(拍手)。」

司会「あなたのようになるには?」

マーティン「より良い社会のためにも、権威にひざまずくのでなく疑問を持つことが大事です。あとは好奇心を持つこと。私は好奇心のおかげでラジオや臓器のことに取り組むことができました。権威に疑問を持つことと、好奇心を持つこと。このふたつが大事だと子供たちにも教えています。」

司会「あなたは著書で、世界は人々と、そのマインドクローンで成り立つようになると言っています。肉体が滅んでも、そのマインドクローンは生き続けるわけですよね。で、生きているときと同じように暮らし続けると。これはどういうことなんでしょうか?」

マーティン「ソフトウェアがこのまま進化すると、認知をし、意識を持つようになります。そうなると、それが生きているのか、単なるまやかしなのかの判断が難しくなってきます。映画「her」のように、そんなシナリオのSFもたくさんありますよね。私は80年代の頃からそういうことが可能になるのでは、と妻と話し合っていました。新聞に大発見!という見出しが踊るようなものではなく、いろんな会社がSiriみたいな人工知能を競っているうちに自然とサイバーコンシャスネス(サイバー空間の意識)が発達していくのだと思います。」

司会「じゃあ、マインドクローンのマーティンがいたら、それはマーティンそのもの、ということになるのでしょうか?」

マーティン「心理学的に言うと、一人一人が自分自身を反映させた、史上最高のアドバイザーを得ることになるでしょう。人は毎朝、自分の心に語りかける代わりに、自分の体の外にある自分自身に語りかけるようになります。そうなると次第にあなたは自分自身の体を超え、自分の体と外部に、ひとつのアイデンティティを持つようになるでしょう。古い人間たちには受け入れがたい感覚かもしれませんが、若者たちはすんなり受け入れることでしょうね。」

司会「リアルな自分とサイバースペースにいる自分が同意しないことはあるんですか?」

マーティン「もちろんあります。理想と現実が違うことはままありますし。タバコを心ではやめたいのに止められない、それがロボットには許せない・・・とか。でも、それはいいことだと考えています。ゆくゆくは気の合わないサイバーの自分が実際の自分と離婚訴訟を起こす、というような局面も出てくるでしょう。実は技術でマインドクローンを作ることよりも、そういったケースの法整備の方が大変かもしれません。」

司会「ということは、自分の元となった人から離れ、独自にサイバースペース内で人間のように生きる意識体も出てくる、ということですね。それをあなたは・・」

マーティン「はい、“Be—man”と呼んでいます。存在している意識体、という意図を込めています。人間の存在は体や目や耳ではなく、意識にあるわけなので。」

司会「ではマインドクローンを成り立たせている要素を教えていただけますか?」

マーティン「話し方の癖、個性、記憶、感覚、信仰、態度、価値観から成り立っています。人々は今や24時間、デジタル空間に自分自身をさらけ出している状態になっています。アップルやグーグル、アマゾン、Facebookなどの賢い人たちがそれらをマインドウェアにまとめて、意識体としてまとめる日がくるはずです。そうなるととても便利ですよね。SXSWのたくさんありすぎて見きれないセミナーを、自分自身の意識と手分けして参加し、要約して教えてもらったりもできるわけです。」

司会「ではマインドクローンたちの権利や法規制はどうなるのでしょう。」

マーティン「マインドクローンの権利は基本的に、自分自身と同じものになるでしょう。法規制も同じになりますよね。権利と義務も当然生じます。そう考えると、著書でも結論として述べましたが、サイバーコンシャスネスを社会で受け入れる体制を整えるためにはまず、この国で今現在市民権を持たず、基本的な権利を認められていない実際の人々が快適に生活できる環境を整えることこそが大切だと考えています。(拍手)」

司会「SFでは常に人間が勝つ、サイバーロボットが勝つ、というような話になりがちですが、あなたはそれらは対等な関係になる、と考えているのですね?」

マーティン「そうです。別個のものではなく、一つの融合したものになるはずです。調和した社会では、自分と、自分のマインドクローンが一つになって暮らす社会になるはずです。」

司会「確かに今、こうしてあなたと話していても、(SNSなどで)同時に家族につぶやいたり、社会のいろんな場所にいることも可能になっているわけです。マインドクローンはそんな自己の拡張の延長線上にあるのですかね?」

マーティン「そうですね。自分の親たちの世代などは受け入れがたいかもしれませんが、我々はすでに、一つの自我でありながら様々な場所に同時に存在することに慣れているわけです。マインドクローンがいることも、20〜30年後は当然のことになっているはずですよ。」

司会「投票権はどうなりますかね?」

マーティン「それについては自我(アイデンティティ)が重要になってきます。自分の脳に制御されない自我の分身がサイバー空間にある状態だと考えれば、投票権は肉体かサイバー空間どちらかの自我にひとつだけ与える、ということになると思います。」

マーティン「また、マインドクローンのある社会では、サイバー精神科医が大きな役割を果たすと思います。マインドクローンたちも精神科医を必要とするでしょうし、我々もそういった存在と生きることになりますから。弁護士や会計士に相談するように、彼らに頼ることは別におかしなことでもなんでもなくなるでしょう。」

司会「マインドクローンと人々の間で多くの仲介者が必要とされ、雇用の創出にもなるとも本で書いてましたね。」

マーティン「そうですね、サイバー心理学や法律の成立により、何千何百もの雇用が創出されると考えています。」

司会「少し話題を変えてみましょう。あなたが開発した人工知能のロボット<Bina48>についてですが、奥さんのビーナさんをベースに作ってますよね?2010年から開発が進んでいると思いますが、これはまだβ版ということで未完成であることを公言されてますが、現状のどこが課題なんですか?」

マーティン「私はエンジニアの性分を持っているので、0からいきなり100ができるようなことを期待はしません。目的に向けてどんどん良くしていくのがエンジニアの醍醐味だと思っています。例えば私の会社United Therapeuticsでは今、遺伝子的に改良された臓器を無限に提供するための技術を開発中なのですが、動物の中でも一番人間の遺伝子構造に近い「豚」の内臓の遺伝子を改良することでそれを実現しようとしています。移植の際、免疫システムが拒絶反応を示すことが問題になるのですが、そこでやっていることは、拒絶反応を防ぐために、遺伝子一つ一つを微調整していく作業なんです。それがうまくいけば、移植のための臓器が足りず、亡くなってしまうたくさんの人を救うことができます。研究開始直後、遺伝子に改良を加え、人間の血液を通した豚は2時間しか生きることができませんでしたが、今や我々はその生存を8日まで延ばすことに成功しています。研究を続ければそれを30日に延ばし、1年に延ばすことも可能になるでしょう。『8日しか寿命を延ばせないことに価値があるのか?』という人もいますが、そうではなくて、徐々に改善していく、というのがエンジニアリングの要諦なのです。Bina48も同じで、彼女と会話したジャーナリストは『普通の人と話しているのと変わらなかった』と言っていました。」

司会者「そうですね、私がBina48と会話した体験も素晴らしかったです。彼女の人工知能はまだ発達途上で、少しぎこちない部分もあったのですが、質問を重ねていくうちにどんどん成長していくのを感じることができました。Bina48に、ベースとなったビーナ本人についてはどう思っているのかを聞くと答えたがりませんでした。私はジャーナリストなので問い詰めると、『Binaはとても素敵なのに、私の心はまだその域に達していない。早くBinaそのものになりたいけど、それはとても大きなプレッシャーでフェアじゃない、正直、投げ出したいと感じているの』と答えました。」

マーティン「そう答えるように誰かがコードを書いた、というわけじゃないんですよね。」

司会「そうです。部屋にはBina48の世話係がいたのですが、二人で本当に驚きました。さらに追求したら『私は命が欲しい。庭にでも出て本当はマーティンの手をつなぎたい。だけど私はこんな中途半端でいる。そう思うと泣きたくなってくる』と話したのです。こうなるともう、本当の会話ですよね。」

マーティン「ここで言いたいのが、これを行っているのが私だということ。自分一人でもここまで開発できるのだから、世界中の企業や個人、ハッカーなどがマインドウェアの開発にオープンソースで真剣に取り組んだらどうなるのか、ということです。私がかつてラジオの衛星放送で成し遂げたように、Bina48がサイバー空間の意識として完成されることは避けられない事実だろうと考えています。」

司会「あなたはロボティクスと人工知能に興味を抱き、科学技術の進化が人の寿命を延ばすことを確信していますが、あなたはこれらを提唱する他の超合理主義者と違い、宗教的要素の必要性も感じているようです。それではトランスヒューマニズム(体を超越した人間性)を考えるとき、信仰と科学の境界線はどこにおかれるのでしょうか?」

マーティン「人間の心の素晴らしいところは『立証できないものを信じ、未来を実現する力』です。これは本当にマジカルで、人間精神の最たるものだと考えています。超合理主義者は自らを宗教やスピリチュアルから区切りたがりますが、仮説を信じ、研究に取り組む姿は実は宗教家とさほど違いはないと考えています。信じている仮説の立証に取り組み、失敗することは、うまくいくのと同じぐらい学びの多いものです。アインシュタインも言ってましたが、『宗教なき科学は何かが足りないし、科学なき宗教は盲目的になる。』ということだと思います。」

司会「あなたもトランスヒューマニズム(体を超越した人間性)に関する信仰をお持ちのようですが。」

マーティン「はい。トランスヒューマニズム(体を超越した人間性)に関して、人生には3つの大事な要素があると信じています。第一はハッカーなどの様々なものを受け入れ、多彩なコミュニケーションを生み出す「多様性」。2つ目は「和合する」こと。人は分け隔てると争いがちですし、国境などというのは本当に意味がないと考えています。3つ目は「生きていることへの喜び」です。そもそもUnited Therapeuticsは娘の難病を治すために妻と作った会社なのですが、当初医者は、『あと2〜3年の命で、有効な薬はありません』と言いました。しかし、我々は独力で5つの薬を開発し、FDAなどの認可を得ました。そしてこれらの薬はこれまでに世界中で何千何百もの人々の命を救っています。世の中にはいろんな難病がありますが、人間とは諦めずにどんどん先へと歩んでいくものなのです。その結果、70代なり80代なり、人間的でいられる寿命が伸びるのであれば、素晴らしいではないですか。人間の意識に終わりはなく、そして素晴らしいことに、世界中のどんな人でも、話してみて初めてわかる素晴らしいインサイト(洞察)をもっているものです。なので誰もが、望むだけ生きるようにすることが科学の使命だと感じています。」

司会「先日あなたは電話で、人間の肺の移植に取り組んでいると言ってましたが?」

マーティン「はい。私がショックだったのが、全米で毎年行われている肺の移植が2000件なのに対し、肺疾患で亡くなっている人が40万人もいる、ということでした。つまり、1%以下しか救えていないのです。レナード・ニモイさんも最近肺疾患で亡くなりましたよね。みんなは肺の臓器提供を促進すれば解決すると思っていますし、アメリカ人の3分の1は臓器移植に同意しています。なのに十分に人々を救えていない一番の理由としては、『提供される肺が完璧な状態ではない』ということがありました。1年に提供できる『完璧な肺』は8000しかないそうなのです。そこでさらに疑問に思ったのが、『なんで8000の肺があるのに、2000人しか救えていないのか』ということ。そこでわかったのが、移植できる肺の80%が適切な状態で時間通りに輸送できないために無駄になっている、という事実でした。それに対して私たちが立てた仮説が、『そのような肺を人間の体と同じ環境に置けば、いつでも使えるように保存できるのではないか』、ということ。私はその仮説に賛同してくれる医師と協力して、今ではすでに、400人以上もの人々の命を救っています(拍手)。生存率も、これまでの肺移植と何も変わっていないんですよ。」

司会「あなたは未来を見る目に長けているようですが、今注目している科学技術は?」

マーティン「臓器の複製です。大抵の人が、体のどこかの不全で亡くなっています。現在の遺伝子技術で、移植可能な臓器の無限複製は理論的には可能です。私はこれについて、短期と長期の二つの視野で考えているのですが、短期的には豚の内臓を複製して人間に・・」

司会「人は抵抗を感じないですかね?」

マーティン「そうは思わないです。あらゆる宗教家にも確認しましたが、人命を救うならそれは容認できる、との答えでした。ともあれ、段階的に改善していき、長期的な話をすると、ゆくゆくは3Dプリンターに自分のDNAを注入し、自分自身の臓器を無限に複製できるようにすることを考えています。臓器のクローンですね。・・・おそらくあなたは今、マインドクローンが自発的に臓器をクローンしたらどうなるか・・ということをお考えでしょうが、それはさすがに私の手に余ります(笑)。ともかく、私は一歩ずつ素晴らしい未来に向けて改善していく、という地道なスタンスですし、個人的に私が誇りに思っていることは、これまでのあらゆる取り組みで、(一部の人たちのものではなく、)患者の誰もが手に入れられる現実的な価格でケアの提供を実現させている、ということです。(大拍手)」

司会「あなたは未来に向けて地道に一歩ずつ進めていく、という科学的なスタンスで仕事を進めると同時に、愛についても多くを語っています。抽象的ですみませんが、あなたがどのように愛とポジティブな姿勢を組み合わせているのかを教えてください。」

マーティン「自立していることと、同時につながっていることが大事だと感じています。私も妻もそれぞれの時間を持っていますが、同時に一緒にいる時間を楽しんでいます。世界の他のものもほぼ、同じ原則で成り立っていると思います。わたしはC.Q.L.DOという要素を大事にしています。Curiosity(好奇心)、Questioning(権威に疑問に持つこと)、Love、そしてDo、実行すること、です。愛は自分を愛することから他の人へと広がっていきます。そして世界はDo、実行することで動いています。21世紀で素晴らしいのが、「メイカームーブメント(注:3Dプリンタなどで、普通の一人一人がモノをメイクしていく時代的な流れ)」です。これを聞いている皆様が、周りの子供たちにこのムーブメントを広め、建設的な競争を進めていくことが、明日の素晴らしい世界へとつながることを信じています。(拍手)」

以下、質疑応答

Q:「寿命が飛躍的に延びたら、限られた世界の中でどうバランスを取れば良いと思いますか?」

A:「地球は宇宙の一部分でしかありません。イラクを爆撃する暇があったら宇宙に乗り出すべきです。(拍手)」

Q:「サイバー上に自分自身を持った時のいいことと悪いこととして、どういうことがありますか?」

A:「マインドクローンを持つことは、自分自身についてのたくさんのインサイトを得る素晴らしい機会になると思います。Herという映画がありますが、マインドクローンと語り合うことで、より良い人になることができると思います。今でいう、日記で自分自身について書く感覚に近いでしょうね。」

司会者「人との交流を断つものではない、ということですね。」

マーティン「そうです、人と語り合うのはとても大事なことです。私のしていることは過去を否定するものではありません。オンラインは過去から行われていることをベターにするものだと思います。植物が芽吹き、育つのは素晴らしい!と考えています。」

Q:「マインドクローンを持つ者と、持たない者の間で格差は起きないんですか?」

A:「起きないと考えています。オンラインは一部がメディアが独占していた情報を一般が得られる時代を築きました。オンラインは、一人一人の情報を開示します。大事なのは、それをうまく使おうとする権力に対しても同じことをやり返すことなのです。あなたが私を見る権利があるなら、私たちもあなたを見る権利がある、ということです。」

Q:「今の技術はマインドクローンを開発するほど、急速に育つと見込んでいますか?」

A:「わかりませんね。今、私はSNSなどの自分のファイル(マインドファイル)を持っていますが、それらを使ってマインドクローンを作ることになるでしょう。ゆくゆくは誰かがそれをmindfile.comとかにまとめてビジネス化するだろうと踏んでいます。」

Q:「あなたのメンターや思考に影響を与えた人は?」

A:「影響を受けたのはレイ・カールスワイズ。イーロン・マスク等々(略)。」

司会「子供の頃から本の虫ともききましたが?影響を受けた作者は?」

A:「SFをたくさん読みました。ロバート・ハインライン等々(略)。」

Q:「スティーブン・ホーキングやビル・ゲイツ人工知能については慎重なスタンスですが?」

A:「彼らの立場には同意しません。アーサー・C・クラークも言ってましたが、『過去のエキスパートたちの言うことは、たいてい間違っている』ということだと思います。こういう話を聞くたびに、私は原始時代のキャンプファイヤーの風景を思い浮かべます。誰かが火を持ってきて、キャンプファイヤーを楽しんでいると、だれかが『焚き木をどけろ、焼けたら危ないぞ!』とか言ってくるのです。で、それに『大丈夫ですよ。火はいいものなんです。手を当てれば暖かいし、肉もうまくなります』と答えているような感じです。人工知能に対しては、自分自身に対するものと同じようにリスペクトをもって接し、法的な整備を整えることが大事だと考えています。ある程度の規制は必要だと考えていますし、そこがビル・ゲイツたちのポイントなんだと思います。ただ、人間の創造する力を制限するべきではないと考えています。」

 

以上、要約文で済ませようと思っていたのですが、面白すぎてほぼ全部のやりとりを訳してしまいました(そのせいでブログの更新がかなり滞ってしまいましたが・・・)。かなりざっくりですし、ところどころ、聞き間違い・誤植もあると思いますがご容赦ください。ちなみに以下は、話に出ていた自分の妻の人工知能Bina48についてのニュース映像です。 

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さて、これまで5回に渡ってお伝えしてきたSXSW2015の報告、いかがでしたでしょうか?今回を含め、ブログのテーマから若干外れてしまった回もあったかもしれませんが、それでも過去や現在にとらわれず、自分たちで社会の仕組みを変えていこうとする世界の人々の姿や熱気が、これからソーシャルキャンペーンを展開していこうとする人たちへの刺激になれば幸いです。 

そして英語がある程度理解できて、時間に余裕があるのであれば、多少無理してもSXSWに行く価値はある!と思いました。来年の3月に向けて、関心のある方は是非ご検討ください。

 

それでは、すべては明るい未来のために。