ブログの更新、少し滞りましたがアメリカはテキサスの州都オースティンで開かれておりますサウス・バイ・サウスウエスト(以下SXSW)に参加してまいりました。
インタラクティブと音楽、フィルムの業界における最新技術や重要人物が次々と紹介されるこのコンベンション。たっぷりと刺激を受けてまいりましたので今回からしばらくは、ここで手に入れた「世界を変える、ソーシャルグッドな動き」をお伝えしようと思います。
まず手始めに「72Ways Food Can Change the World(世界を食で救う72の方法)」というセミナーに登場したジェサミン・ロドリゲスさんが取り組んでいる取り組み「Hot Bread Kitchen」をご紹介します。
マイクロ融資のBanking(金融)からBaking(パン焼き)の世界に身を投じたという彼女のパン屋は、ちょっと変わっていますよ。
<ビデオ和訳>
私の母はまだ私が子どもの頃、金曜の午後にパンの作り方をよく教えてくれました。生地をこねて、パンを焼いて、街で一番おいしいと誉められた楽しいひと時を今も鮮明に覚えています。
私はホットブレッド・キッチンのCEOで、創業者のジェサミン・ロドリゲスです。私たちのパン屋は一見普通ですが、ちょっと見るとかなり、その違いに気づくでしょう。私たちのお店は「パンの国連」のようなものです。私たちはマイノリティや低所得の女性のための職業訓練プログラムを備えたパン屋で、彼女たちの故郷の風味に着想を得た、さまざまなパンを販売しています。
私たちはパンを売り、その利益で英語やコンピューターなどの科目を含む職業訓練を従業員である彼女たちに行います。これらのスキルは彼女たちが将来、それぞれの場所で仕事を管理したり、彼女自身が食べものの仕事をはじめるために不可欠なものです。
「私は料理長のベンです。私はパンの品質管理だけでなく、従業員の職業訓練についても受け持っています。候補者たちはパンの作り方を学ぶと思ってやってきますが、彼女たちは私たちのキッチンで教育を受けることになります」
私たちがやりたいことは、彼女たちの技術ややる気をお金が稼げるレベルにまで引き上げ、彼女たちがそれぞれの場所でより良い職業に就けるよう、サポートすることです。
私の個人的な目標をいうと、これまでのパン屋のイメージを変えたいと思っていて、ニューヨークに、そして国中に、女性が経営するもっと大きなパン屋さんがどんどん増えていくといいな、と考えています。
お客様にパンを買っていただくことがそのまま、私たちの行動の支えになります。あなたが買ったパンの利益で女性たちに職業訓練が施され、業界の革新が進み、最終的に、プログラムに参加している女性たちの暮らしが改善されることになるのです。
hotbreadkitchen.org
<私たちの「おいしい」ミッションを支えるために。
パンを買っていただくか、hotbreadkitchen.orgに寄付をお願いします。>
皆様いかがでしたでしょうか?ちなみにセミナー中の彼女の発言の中で面白かったのが「みんなレストランで食材の説明はするのに、それを乗せた皿の話はしないですよね。『このお皿を洗っている誰々は、時給いくらいくらで何時間働いて…』みたいに。でも、食べものの作り手や調理法のことだけでなくて、食の裏側で働く人たちへの意識がもっとあってもいいと思うんです」というもの。
「ニューヨークという貧富の差が激しい街で、サステナブルに定着した食のモデルとして定着させていきたい」と笑顔で語っていた彼女のこの取り組みが、もっと広がるといいな、と思いました。