皆様ごきげんいかがでしょうか?今回は月並みすぎて誰にも振り向いてもらえないメッセージを、尋常でない方法でみんなの記憶にこびりつけてしまったオーストラリアの鉄道会社メトロによる名キャンペーンをご紹介します。
彼らが「駅のホームや踏切での危険な行為はやめましょう」というベタなメッセージを人々(とくに若者たち)に伝えるためにとった作戦は、事故の恐ろしさを突きつける恐怖訴求ではなく、とっても楽しいエンターテインメントによるメッセージ拡散。
つまらなすぎて誰も聴きたくない、しかし鉄道会社としては伝えたいメッセージをゆるーいキャラによるアニメと、くだらなすぎて可愛いキャンペーンソングに練り込むことで話題を呼び、YouTubeの記録的な再生回数を記録しました。
2013年の海外広告賞を総ナメにしたこのメガヒットキャンペーンですが、うまく和訳された吹き替えバージョンを見つけましたので、まずは以下をご覧ください。
<Dumb Ways to Die / おかしな死に方 日本語版>
そして、オリジナルの英語バージョンがこちらです。ボーカルの声がかわいい!
メトロはこの映像と連動して、駅貼りのポスターやアプリゲームなどでもこのキャラたちを活用することで見事、事故の20%減少という成果を実現したそうです。(これらの展開や成果などをまとめたビデオもありますのでお時間あればご覧ください↓)
ゆるいキャラクターとオリジナルソングという組み合わせは日本にも(日本でこそ?)、たくさんありますし、横並びの中で今も何とも言いがたいキャラクターたちが次々と生み出されていますが「他がやっているからやる」のではなく、「どうしたら相手に聴いてもらえるか」から真摯に逆算して考えることの大切さをこのキャンペーンは教えてくれます。
おかしな死に方も避けたいですが、受け手の想いを考えず、おかしなアイデアで大切な予算を無駄死にさせてしまうことも、できれば避けたいものですね。
それでは今週もがんばっていきましょう!