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世界のソーシャルキャンペーン WORLD’S SOCIAL CAMPAIGN

このブログではこれまでの常識に「ひとつまみの非常識」を加えることで世界中で話題となったソーシャルキャンペーン事例を、時に和訳文付きでご紹介。NPOや起業家等、社会をよりよくしたい人たちのヒントになれば幸いです。

必見!地球上のあらゆる課題解決へのアプローチを変える革命的取り組み

イシューの根本的解決 環境問題 食べもの・食糧についての課題 行動喚起

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今回取り上げるものも前回に引き続き、TEDで最近公開されたプレゼンテーションですが、アイデアのスケールはもはやソーシャルキャンペーンの枠をはるかに超えています。ただ、これからの課題解決を考えたときに、すべてのNPOや組織が今のうちから把握しておくべき革命的ニュースとして取り上げさせていただきます。8分強の驚きのプレゼンテーションをご覧ください。和訳も頑張ってつけましたよー。

<ウィル・マーシャル 地球を変える小さな人工衛星


Will Marshall: Tiny satellites that photograph the ...

<ビデオ和訳>

「地球」に説明はいりません。なぜなら、アポロ17号の乗組員たちが1972年に月を周回した時に、この象徴的なイメージをとらえたからです。この姿は、すべての人々の心を捉えました。我々が「宇宙船 地球号」の乗組員である事に気づかされたからです。地球はかけがえのない存在で、繊細で、すぐに壊れてしまうもの。美しい写真ですが、これは静的です。しかし地球は常に変化しています。人の活動とともに日々、刻々と変化しています。なのに私たちが現在抱いているこの星のイメージは古いものです。何年も前のものです。大切なのは、実際の姿を見る事。事実を見ないと、なにも解決できません。理想的な事は、地球の様子を毎日観察できる事ですが、何がそれを阻んでいるのでしょうか?

…これです。人工衛星は大きく、予算を食い、時間がかかります。これは重さ3トン、高さ6m、幅3mで、1つのロケットで打ち上げられるのは、1つの衛星だけです。投入に85,500万ドル(およそ900億円)がかかります。こうした衛星は、とても貴重なデータを提供してくれますし、それによりこの星への理解がすすむ事は良い事です。ただ、もっと恒常的に地球の様子を把握するには、もっとたくさんの衛星が必要です。そうした場合、こうした衛星は割に合いません。そこで私は、友人とプラネット・ラボを立ち上げ、もっと小さくコンパクトで、高性能の人工衛星を開発する事にしました。実際に、どんなものかをお見せしましょう。

…これが私たちの人工衛星です。ミニチュアモデルではなく、実際の大きさです。これは10×10×30センチの大きさで、重さは4キロ。ここに最新のエレクトロニクスとセンサリングのデバイスを詰め込みました。とても小さいですが、これまでの衛星にくらべて10倍の解像度で、遠く離れた地表を捉える事ができます。我々はこの衛星を「ダヴ(ハト)」と命名しました。(拍手)・・・どうも。ダヴと名付けたのは従来、人工衛星は鳥類の名にちなんで付けられるものでして、通常は「イーグル」とか「ホーク」とか攻撃的な名前が多いのですが、私たちはこの衛星に人道的な役割を持たせているので、ダヴと名付けました。私たちはこれを作るだけでなく、打ち上げました。ひとつだけでなく、たくさん。

すべては私たちのガレージで始まりました。ここで衛星のプロトタイプを作ったのです。シリコンバレーのスタートアップとしては当たり前の事ですが、宇宙開発の会社としては、おそらく初めての事ではないかと思います。

シリコンバレーらしく、人工衛星のプロトタイピングは猛烈な速さで進めました。ソフトウェアも早くリリースし、どんどんバージョンアップしていきました。リスクについても従来の衛星とは異なるアプローチをとりました。テストのために研究室から外に出し、宇宙空間に発射しながら衛星をテストしていったのです。私たちは(そのようなアプローチをとっても)割に合う人工衛星を作る方法を学びました。最新の製造技術を取り入れ、初めて量産を可能にしました。我々はこれを「アジャイル(迅速な)・エアロスペース」を名付けました。これらの試行錯誤のおかげで、この小さな衛星の中に、これだけの性能を詰め込む事ができたのです。

そして、このプロジェクトの参加メンバーを結びつけて来たもの。それは「人工衛星情報へのアクセスを民主化する」という想いでした。創設者であるクリス・ロビーソンと私は15年以上前に、国連で行われていた「どのように人工衛星を人道に役立てるのか・途上国や気候変動に役立てるのか」という会議で出会いました。私たちをつないでいるのは、「人工衛星を人道に役立てよう」という信念です。私たちは、空の向こうの世界についてのギークであるだけでなく、地上で起きている事にも関心がある、ということかもしれません。今から4週間前、我々の衛星が国際宇宙ステーションから発射された様子をビデオでご覧いただきましょう。これはCGアニメでなく、ステーションの宇宙飛行士が撮影したものです。この大きさをご覧ください。こんなに大きなステーションから、こんなに小さな衛星が発射されたことは今までなかったのではないでしょうか。去り際にきらめくのがいいんですよ。・・・ほらっ!この2個に加えて、私たちは28個の衛星を投入しました。これだけの衛星がつながって地球を撮影するということは、人類史上はじめてといえるでしょう。これらは本当に、変わり続ける地球に関する根本的に新しいデータを私たちに提供してくれるに違いありません。

しかしこれは、始まりにすぎません。我々は来年中に、100以上の衛星を投入する予定です。これこそまさに、史上最大規模の衛星の集団になります。ではそれらの衛星で何をするのか?常に太陽の光が当たる軌道上に人工衛星を並べておき、その下を自転してゆく地球をスキャンするように撮影していくのです。これで24時間に1度ずつ、地球のあらゆる部分を撮影する事が可能になります。いわば、地球のラインスキャナーです。これにより毎日24時間、地球上のあらゆる場所、文字通りあらゆる場所のひとつひとつを捉える事が可能になります。数週間前に投入した衛星の映像からも、すでに興味深いイメージが届いています。そのうちのいくつかを、ここで初公開します。

これが衛星が最初にとった写真です。カメラが起動した時、UCデービスのキャンパスが映し出されました。何ヶ月も前に撮影されたものと比べると面白いのですが、左側にある、我々の衛星が撮った写真では建物が出現しています。このように毎日、地球上のあらゆる都市の発展をトラックする事ができるのです。水もそう。(拍手)…ありがとう。世界中の水資源についても確認する事ができます。水資源の保全に活用する事もできるでしょう。また、食糧問題にも活用が可能です。世界中の農地の穀物がどれだけ育っているかを毎日確認する事ができるのです。農地の収穫量を改善するお手伝いができるかもしれません。・・そしてこれはほんの数時間前にアルゼンチン上空で撮影された、美しい一枚です。これらはほんの数枚にすぎませんが、他にも森林や氷河の減少など、地球上のあらゆる現象を毎日捉える事ができるようになります。今日の写真を一昨日や昨日のものと比べれば、火事や洪水、地震などについてもよりよく知る事ができるでしょう。

そして、私たちが行おうとしている最も良い事は、これらの情報へのユニバーサルアクセスを認める事です。(拍手)誰もがこれを見る事ができる事を保証します。私たちはNGOや企業、科学者やジャーナリストが、この星について抱く疑問について、サポートできればと考えています。私たちは、私たちのデータを基にしたアプリにより、コミュニティを発展させたいと考えています。それを実現するために、この星についてのデータを民主化するのです。

この試みは、この一枚の写真に想いを戻してくれます。この試みは、地球についてのまるで新しいデータを人々に提供します。これを活用する事で、私たちは宇宙船地球号を、もっと適切にケアする事が可能になると信じています。皆さまに考えてほしい事は、以下の事です。

「もしあなたが毎日更新される、地球上のあらゆる場所の画像データを手に入れたら、そのデータで何をしますか?」

どんな問題を解決しますか?

どんな事実をさぐりますか?

私たちはいつでも、この探検に乗り出してくれる仲間を歓迎します。

どうもありがとう!

 

…どうですか?びっくりですよね!!これは世界のありようを変える、革命的なインフラになり得ると思います。最後にウィルが問いかけているように、この仕組みをどのように使い、世界の課題を解決していくのか…。自分も頭の中に入れておいて、チャンスがあれば、考えてみようと思います。