世界のソーシャルキャンペーン WORLD’S SOCIAL CAMPAIGN

このブログではこれまでの常識に「ひとつまみの非常識」を加えることで世界中で話題となったソーシャルキャンペーン事例を、時に和訳文付きでご紹介。NPOや起業家等、社会をよりよくしたい人たちのヒントになれば幸いです。

まさに発想の逆転。古着の寄付をオシャレに変えたソーシャルキャンペーン

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秋も深まり、着る服もどんどん厚手になっていくこの季節。今回はブラジルで実施された、ユニークな衣服のドネーションキャンペーンをご紹介します。前々回お届けした交通標識と同様、払い方やシチュエーション、受け取り方などドネーションの「お約束」にひとひねりを加える事で、人々の視線を釘付けにした好例です。

衣服のドネーションって基本、着なくなったものを段ボールに詰め込んで送るので「これもらってもうれしくないだろうなぁ」という“いやげもの”的なものをどうしても段ボールに詰め込んでしまいがちですが、これは「手渡し」と「展示」という障壁をあえてぶちこむ事で、ドネーションする側にも気遣いと、ある意味ゲーム的な「やってみようかしら」「どうなるのかしら」という興味を与える事に成功しています。

<空っぽの店>


Shopping Villalobos -- A Loja Vazia - YouTube

 <ビデオ和訳>

ブラジルは熱帯の国。しかしサンパウロの冬は寒い。そこで我々は、冬服が必要になる季節に向けて、新しい衣服のドネーションの仕組みを発明した。ア・ロジャ・ヴァズィア、空っぽの店。服をお店から持って帰るのでなく、空っぽのお店に服を持っていくのだ。ドネーションは1日のうちに空っぽの店内を埋め、その日のうちに回収、翌日にはまた、空っぽの店内が現れる。よい状態の服をドネーションしてもらうため、店は見てくれにも配慮。ドネーションされた服は、まるで本物のブティックにあるもののようにオシャレに展示された。スタイリストやファッションブロガー、サンパウロ知事。その他ネイマールなどの著名人もこの取り組みに賛同し、多くのメディアも取り上げるところとなった。フリースペースの空っぽの店が、何千着もの服と、人々を惹き付けたのである。しかしこれははじまりにすぎない。世界中のモールもこの取り組みの実施に興味を示したことを受け、私たちはこれをオープンソースプロジェクト化。この取り組みを広めたいという善意を持つすべての人に、お店の設計図やキービジュアル、コミュニケーションキットを無料で利用可能とすることにしたのである。ア・ロジャ・ヴァズィア、空っぽの店。

衣服のドネーションという、なんとなく後ろ暗い行為をポジティブなものに1段階引き上げた、素晴らしいアイデアだと思います。この取り組みはビデオでも言われている通り、世界各地での実施を認めているようで、イギリスのマンチェスターでも行われた様子を見つけたので貼っておきます。


The Empty Shop - YouTube

この取り組みの実施はヨーロッパで3都市目、イギリスで初、と言っていますね。こちらはドネーションされた衣服を現金化しているようです。こちらの主催者も届けられる衣服のレベルが上がる事で、ドネーションの額が上がる事を喜んでいます。

これからは人の温かさがより一層、必要とされる季節です。皆さまの活動に反映できるようであればこの「空っぽの店」、取り入れてみてはいかがでしょうか?