さぁ、8月です。夏休みシーズン到来ですが、皆さま夏のご予定はいかがでしょうか?今回は自分たちが取り組む社会的課題をアピールするために作られた、ユニークな旅行代理店を2つご紹介します。夏休みの予定がまだの方は、これらの代理店が提供する「魅惑の旅行パッケージ」を参考にしてみてはいかがでしょうか?
ナナメ上を行く旅行代理店その1:TOXIC TOUR (汚染ツアー)社
http://www.toxictours.com.mx/en/
まずひとつ目が、メキシコのグリーンピースが設立した旅行代理店「TOXIC TOUR(汚染ツアー)」社。サイトに訪れると、「死んだ魚を釣ろう!」だの、「化学物質の泡の上でカヤック体験!」だの、とんでもない旅行パッケージがずらり。それぞれ、現地のセレブっぽい人がそれらを体験しているPRムービーもよくできています。汚染の実情をブラックに表現した、強烈なキャンペーンです。
ナナメ上を行く旅行代理店その2:ABORTION TRAVEL (中絶旅行社)
http://www.abortiontravel.org/en/
そしてもうひとつが、スペインの女性権利団体が開設した「ABORTION TRAVEL(中絶旅行社)」。同国政府が押し進めようとしている中絶禁止法案への抗議の意味を込めて、希望する人たちにロンドンやパリなど、安心して中絶ができる国への旅行パッケージを提案しています。旅情をそそる美しいサイトをクリックすると、行ける都市やパッケージのバリエーションも豊富で、各都市毎の病院も選べるという徹底ぶり。調べてみると、実際の店舗も出店していた模様です。
両方とも、架空の旅行代理店を作ろう!と思いついただけでなく、その後の作り込みの周到さが素晴らしいキャンペーンだと思いました。
おまけ:
http://www.jetblueelectionprotection.com
最後に旅行つながりで、アメリカの航空会社ジェットブルーが2012年の大統領選挙で行っていたキャンペーンをひとつ。選挙で投票する候補者をあらかじめ登録しておき、その人が 「落選したら」、抽選で海外への逃亡権(=航空券)を抽選でプレゼントするというもの。今でもサイトにアクセスすると「共和党支持者(つまり負けたほう)の皆様、おめでとうございます!」というメッセージが飛び込んできます。選挙で応援していた政党が負けると国を出たい気分になる、という人々の気持ちを突いたキャンペーンですが、いやはや、自由ですな…
それでは皆様、よい夏休みを!