先日、私の会社の地下にあるアド・ミュージアム東京にて開催中の「世界を幸せにする広告」展に行ってまいりました。世界のソーシャルグッドな広告やキャンペーンおよそ80例を、「人権」や「医療」、「格差」などの7つに分類して和訳〜展示してくれているこの展示は、このブログをお読みいただいている皆様になら、きっとお役に立つこと間違いなし(しかも無料!)。しっかり見ると2~3時間はかかるので、お時間に余裕をもってぜひ足を運んでみてください。今回はその中からピックアップした、性格差解消のための国連機関、UNウィメンによる素晴らしいアイデアをご紹介します。彼らは私たちが日頃当たり前のように使っているグーグル検索のある機能に目をつけました。では、ご覧ください。
Last week, I paid a visit to Advertising Museum Tokyo at the basement of my office and found the special exhibition “Ads for a better society” truly worth watching. You can check almost 80 masterpieces of so-called ‘social good campaign’ from all over the world, which are all categorized into 7 areas like human rights, healthcare, inequality and so on. It will take 2~3 hours if you watch each case film one by one, but I promise you and your friends can enjoy here anyway because there are also many historically unique advertisements of Japan.
Here, I’d like to introduce a great campaign by UN women, which I found at this special exhibition.
<オートコンプリート機能の真実:The Autocomplete Truth>
<ビデオ概訳>
女性1「女性は出しゃばるべきではない」
女性2「奴隷であるべきだ」
女性3「女性は束縛される必要がある」
(中国語)タイトル:”女性は家にいるべきだ”
(アラビア語?)
女性「今週始まった、UNウィメンによる新しい広告キャンペーンは、ここ何十年の世界的動きにもかかわらず変わらない事実を暴いています」
男性「女性への差別や偏見、性差による不平等は未だに存在しているのです」
女性「これは、(とある単語を打つと、それと組み合わされて検索されることが多い単語を自動的にいくつか表示してくれる)グーグル検索のオートコンプリートで実際に現れる、実際の文字列なのです。」
男性「それらの単語は、あたかも女性の口をふさぐようにレイアウトされています」
男性「オンラインでの検索が、この社会に住む私たちの問題について暴きだすかもしれません」
男性「グーグルで検索すると、あなた自身のスタンスが問われることになるのです」
タイトル:”女性は投票すべきでない” ”女性は容姿がすべてであり、意見は聞くべきでない”等
女性「これらは本当に表示されるものです…。作られたものではありません」
女性「人々は#womenshouldを立ち上げて、議論を繰り広げています」
男性「オンラインの世界はまさに、UNの白熱した公開討論の場と化しています」
女性「オートコンプリートの真実は世界中のヘッドラインをにぎわし、バイラルなセンセーションを巻き起こしています」
女性「人々や様々な組織が、広告にちなんだオリジナルバージョンを公開し始めています」
男性「性差別についての議論にまだ加わっていなかったとしても、(UNウィメンがキャンペーンの一環として作った)このウェブムービーを見れば、参加したくなるかもしれません」
女性「10歳と11歳の子供たちが教室で性差別についての討論を繰り広げています。教育の現場にも影響を与えている、といえるでしょう」
男性「これは本当にショッキングな出来事です。すべてが事実で、バイラルの発生源なのです」
タイトル:2013年に、最もシェアされた広告~ アド・ウィーク
男性「この広告はどんな形にも応用でき、どこにでも拡散できる画像でもあるのです。」
タイトル:ツイッター上のインプレッション 2億2,400万件
男性「これらは本当に素早く、人々に態度変容を促す試みです。素晴らしい…」
タイトル:全世界でのインプレッション 12億件
男性「これはUNウィメンという、1組織の単なる広告キャンペーンではありません。人々がお互いを理解しあうきっかけとなるもので、より大きく、力強い目的に貫かれた試みだといえるでしょう」
タイトル:今年一番のソーシャルグッド・キャペーン ~ アド・カウンシル
“オートコンプリート機能が暴く真実 ~ 議論の扉は開け放たれた”
<UNウィメン>
「世界を幸せにする広告」展の開催期間は、2016年7月30日(土)までです。
“Ads for a better society” at Advertising Museum Tokyo will end on July 30, 2016.